雨漏り
掲載日:2015/04/14
ぴったりと目張りをしたはずなのに。
どこからともなく伝ってくる。
じわり、じわりと伝ってくる。
最初は、屋根の隙間から。
次第に、壁を伝って。
どんどんと、近付いてくる。
一か所に集まって。
だんだんと、形を大きくして。
今か、今か。
待ち続けて。
我慢できなくなった時。
休憩をやめて、また、落ちていく。
寝ている僕に、しずくが落ちる。
僕は、かまわずに、寝続ける。
雨漏りなんて、知らない。
外から注がれた水なんて、中に入ってきたって。
壁を伝っていった雨漏りは。
地面に。
地下水に。
川から、海へ。
そして、空へ。
きっと、僕にあたり損ねた雨漏りだけが。
世界を巡っている。
そこに壁を作るから、漏るわけで。
壁なんかない所には、漏らずにスルーされて。
いちいち、引っかかっている。
不自由極まりない、世界の循環。




