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019

――その後、第三班、ブラッド班の寝泊まりする一軒家へと戻ったリズムは、玄関で待っていたニコと、その隣にいたオレンジ色の髪をした少年を見て驚愕する。


「ディスッ!? あなたッ! なんでここにいるのよッ!?」


「久しぶり。ずっと会いたかったよ」


狼狽えるリズムに、ディスはそのツギハギだらけの顔を緩ませている。


彼の隣にいるニコも同じように顔をほころばせる。


だが、リズムは険しい顔をしてブラッドへ訊ねた。


どうしてディスがこの家にいるのかと。


訊かれたブラッドはブーツを脱いで家へと入り、説明する。


「新人だよ。今日から第三班(うち)に配属になったディス·ローランドだ。お前ら仲良くしろよ。じゃあ、俺はもう寝るわ。おやすみ~」


ブラッドはそう言いながら、ディスの肩をポンポンと叩き、自分の部屋へ向かっていった。


リズムはそんな彼の背中に声をかける。


「ちょっとブラッドさんッ! アタシそんなこと聞いてないですよッ!?」


珍しく声を張り上げるリズムに続き、パロマとムドも口を開く。


「知ってたか?」


「いや、知らねぇな……」


どうやらブラッドは、班員たちへ一切ディスが来ることを伝えていなかったようだ。


だが、パロマは特に気にせずに、これからシャワーを浴びると言ってディスとニコの横を通り過ぎて行く。


ムドも彼女に続き、ディスたちの横を通り過ぎる。


「オレはムドって言うんだ。先に行っちまったキツそうなのがパロマ。まあ、よろしく。明日にでもまた話そうぜ」


そして、パロマは浴室へと向い、ムドのほうはそう言って自分の部屋へと入って行った。


残されたディスは、そんな班員たちのことなど気にせずに、ただリズムを見て微笑んでいる。


まるで頭に花でも咲いたかのように、だらしない顔で彼女を見ている。


だが、そんな彼とは対照的に、リズムのほうは表情を強張らせていた。


ニコは、久しぶりに会ったはずの二人が(リズムだけだが)、何故か険悪な雰囲気になっているのを見て右往左往している。


リズムが口を開く。


「どうして……どうして来たのよ、ディス……?」


「リズムに会いに来た。そのためだけに、今日まで頑張って来たんだよ」


「そんなこと言ったって、あなた……自分の身体のこと忘れたのッ!? だからお兄ちゃんに任せたのに……。どうしてこんなところに来ちゃったのよッ!」


声を張り上げるリズム。


だが、ディスの微笑みは消えることはない。


ニコは慌ててリズムを宥めようとしているが、彼女は狼狽えたままだった。


「だから、俺はリズムの傍にいたくて、ここへ来たんだ」


一貫して笑みを絶やさずに言うディスだが、リズムの態度が好転することはなかった。

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