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恋をする  作者: 喜楽直人
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怪談の日



 寝ている所を夫に揺り起こされた。


 枕元にある時計をみれば、午前0時だ。

 布団に入った時間も遅かったからようやく寝付いたところだった。


 明日も朝が早いのにと、つい不機嫌になる。


「なによ、もう」


「なぁ、さっきの音聞こえたか?」

「えぇ。脅かさないでよ」


 飛び起きて、「やだ、怪談?」そう、訊こうとしたのに。


「聴いてなかったのか」


 残念そうな声が遠くなる。


 そうか、お盆か。


 帰ってきたよって、素直にいってくれればいいのに。



 


ネットでのタイトルは「忘れてくれるな、我が妻よ」


 

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