苗字の日
「なぁ。どっちにしようか」
一緒にいることに慣れきっていた、何でもない日曜日の朝、というには少し遅い時間。
主語も選択肢も一切ない問い掛けに、遅めの朝ごはんかお昼ご飯を兼ねたブランチのメニューでも聞かれたのかと思って、問い掛けに問い掛けで答えた。
「なにを?」
少し間があって。
あー、私こそなにか選択肢を上げるべきだったかとしばし思案した。
でもそもそもパンは買ってこないとないし、ごはんは炊かなくちゃ食べられない。
うん。外食一択だな。
どちらにしろ、着替えなくてはいけないみたいだと結論を出したところで、そっぽを向いた誠さんが、主語を口にした。
「……みょ、みょうじ?」
……
「やだ、それってもしかしてプロポーズの続きの話? ついに具体的にしちゃう感じ?? うわっ。真っ赤だ。照れてる!」
歳上の恋人があまりにも可愛らしすぎて困る。つい揶揄う。
「そんなこと言って。夏巳も顔真っ赤だぞ」
言われて、黙る。
うん、自覚してる。顔が熱い。というか、指先まで熱いかも。
「だって」
「なぁ」
お互いに、顔を見合わせ笑い合う。
「姓名判断してさ。ふたりの運が良くなる方にしよ?」
#苗字の日
9月19日は苗字の日なんですってー




