file7 電磁レーダー
ヴリュンヒルド八型及び八型改に搭載された電磁レーダーはハイエンドモデルである。ヴァルハラ技術部が総力を挙げ開発、製造したこれはスィアチの目と呼ばれ、生物が発する微弱な電磁波をも感知できる代物である。
ヴリュンヒルド八型の同型機であるヴリュンヒルド四型からこれは採用されているが高性能ゆえ、いくつかの問題も発生している。
その問題は一つ目に、感度が高すぎるために地表のアリに至るまで画面に表示してしまい敵性存在の反応が埋もれてしまうところにある。その為四型以降のヴリュンヒルドにはその反応を適切に処理する技術を持ち合わせた人間の搭乗が求められた。八型においてそれは観測手と呼ばれている。
そして二つ目に、エネルギー消費の多さである。端的に言って、オーバースペックだったのだ。
これらの問題を解決するため技術部は、スィアチの目に改良を施した。そして七型に採用されたスィアチの目は索敵レベルの段階を切り替えることに成功した。八型に搭載されているのはそれと同じものである。
索敵レベルの操作には特別な操作を必要とはしない。その為八型においては観測手の存在は必須ではなくなった。
旧A、Bチームにおいて観測手が採用されていたという話を二人から聞いていたが、それはあまりに非効率だと考える。私が居なくなったあとの本部は無能の塊だったようだ。
そういう大事なことは先に言ってくださいby鬼丸




