ログ 03
―繰り返す、これは演習ではない。
「準備はいい? 私達の任務は孤児院を襲撃中の陸戦の停止」
「任せろお袋!」
「鬼丸君、障害物の破壊は任せましたよ」
二人の男が語る。あるものは眠り、あるものは偽る。
「三十秒後に初弾を。鬼丸君はそれまでに射線確保を完了させてください。初弾の発砲と同時に後方に待機しているAチームが突撃を遂行。我々はこの援護に回ります。敵は一機のみですが、気を引き締めていきましょう」
「Aチーム、突撃開始します。直線コース上に障害物、確認できません」
「加速のタイミングといい機体角度といい、流石はクリスタだな」
「気になりますか、鬼丸君」
「ああ、訓練では煮え湯しか飲まされてないが、味方だとこんなに心強い奴はいないからな」
「そうですか……いや、その通りなのですが」
「案外あの子も似たようなこと言っていたりしてね? さ、次の射撃地点へ移動しましょう」
青い髪の男はよく、赤い髪の女の方を見ていた。今思うと、そういうことだったのか……。
ここまで読んでくださりありがとうございました。この作品が面白ければ、高評価や感想、レビューなんかをお願いします。ファンアートも随時募集中です。
 




