トイレ
「イレギュラー?」
「うん。明石さんはどう思う?」
一時間目、僕らはいつも通りにこそこそと話をしていた。話の内容はイレギュラーについて、である。
「んー、私個人の意見としては、ない、と思うわ。証拠がないんでしょ? もしかしたら、なんて当て推量で語るにはまだ足りない気がするのよ。楽観的過ぎるのは問題。だけど、悲観的過ぎるのも問題じゃないかしら」
証拠はない。明石さんの言う通りだ。
「イレギュラーは先生たちをテロリストにしようと企んでる。でも、テロは私たちが毎回阻止してる」
うん。
「イレギュラーが本当にループしているなら、どうして失敗すると分かっている事を繰り返すのかしら?」
明石さんは机の上をシャープペンでノックする。
「手を変え品を変え、そんな事もしない。ただ繰り返すだけ。テロはやっぱり世界の仕業、こう考えるのが普通よ」
「でも、何か違う気がするんだよ」
「具体的には?」
具体的には言えません。
明確な意見を出さない僕に呆れてしまったのか、明石さんは難しい顔でこちらを見据えてきた。
「本当に何か違うって思ったの?」
「うん。何が違うって聞かれたら困るんだけどね」
「……じゃあ、信じてみようかな」
彼女の発言に、僕は心底驚いた。
「一応、チャレンジに関してはあんたの方が先輩な訳だし」
まあ、伊達に二百回も死んでいない。自慢にはなりそうにないし、自分からは言い出したくない事だけど。
「私が感じられない事も、あんたなら感じられる。そう思ったのよ」
「ありがとうって言うべきなのかな」
「知らないわよ。……あんたの考えを信じるとして、やっぱり疑問に思う事はあるの」
「テロリストの事?」
明石さんは頷き、シャープペンを筆箱にしまった。
「イレギュラーはどうして、同じ事を繰り返すのか、ね」
やはり、そこに行き着くか。
「ループしてる以上、テロが失敗に終わった事には気付いている筈よ。なのにイレギュラーは同じ事を続けている」
「理由があるのかな?」
だとしたら僕には思い付かない。ここは明石さんに頼ろう。
「明石さんなら分かるんじゃないかな」
「どうして?」
「ほら、蛇の道は蛇って言うじゃない」
僕がそう言うと、明石さんはにっこりと笑った。
「どういう意味かしら? 私、答えによってはあんたに痛い目を見せなきゃいけないんだけど」
「何か勘違いしてるよ。他意はないから、気にしないで」
「余計気にするわよ!」
あ、馬鹿。今が授業中だって忘れていたんだろうか。
明石さんの大声に教室が静まり返る。先生も面食らったのか、こちらを凝視するだけで何も言わない。
「あ、えーと……」
場を取り繕おうして乾いた笑みを浮かべる彼女からは、完全に血の気が引いていた。正直、いつもいつもやられっ放しの僕としてはざまあみろと、そう思わないでもない。さてさて、明石さんはどう言い訳するんだろう。
「こっ、この人が犯人です!」
そう言って、彼女は僕を指差した。
「ええっ!?」
何言ってんのこの人!?
「あー、明石? 犯人ってお前、何をされたって訳でもあるまいし……」
先生も頭を掻きながら、どう処理して良いか分からない表情を浮かべている。
「あ、あの、明石さん?」
とりあえず落ち着かせなくちゃ。でないと、何か嫌な予感がする。
「この人が私のお尻を触ったんです!」
えー。そんなデタラメ通る訳ナイヨー。
しかし、僕の予想とは裏腹に教室はびりりと張り詰める。誰も彼もが僕を睨み、容赦なく遠慮なく敵意をぶつけていた。その中には勿論、殺意と呼べるような視線も混じっていて、その人が誰かなんか言うまでもなくて。
「何だとぉーっ! 明石っ、それは本当なのか!」
嘘だと言ってくれ! 僕らはこんな展開望んじゃいないだろ!
祈りを込めて明石さんを見つめる。彼女は我が意を得たりとばかりに笑った。
「本当です」
「全員そいつを確保しろおおぉぉぉぉっ!」
「うわああああっ!」
僕に殺到する生徒たち。飛び掛かる者。拳を振り上げる者。懐からナイフを取り出す者。それらを掻い潜り、と言うか一目散に背を向けて教室を飛び出した。授業中に抜け出すのに抵抗はあったが、ここで殺されるよりマシだろう。
結局、僕は一時間目をトイレの個室で過ごした。初めの五分こそ落ち着かなかったが、途中からどうにでもなーれって考えるようになると、本当にどうでも良くなれた。便器と一体化したような気分。何だろう、死にたくなってきた。
「……どうしよう」
今更教室には戻れない。かと言ってここに残るのも辛い。家に帰ろうかな。どうせ僕はもう不良生徒どころか犯罪者のレッテルを貼られているんだし。でも、でもなあ。
考え込んでいると、トイレのドアが開く音がした。まだ休み時間だし、誰かが用を足しに来たのだろう。別段問題ではない。問題なのは、わざわざ僕の隣に入ってきた事である。個室って事は、大きい方をする為に用意されている。つまり、隣の彼はここでするのだろう。
出よう。そう思い、僕は溜め息を吐いた。
「……おい」
隣から声が聞こえてくる。携帯電話、だろうか。僕には関係ない。
「おい」
トントンと、個室の壁をノックされた。もしかして、僕?
「は、入ってますけど」
「んな事分かってんだよ!」
ひい、怒鳴られた。
「紙が切れたんですか?」
「……ああ、合い言葉がいるんだっけか」
合い言葉?
「『つみきちゃんは超サイコー』、これで良いんだろ?」
何が良いのか全く理解出来ない。つみき、つみきちゃん?
「えっと、つみきって明石さんの事?」
「ったりめえだろうが! つみきちゃんっつったらつみきちゃん以外にいねえだろ!」
「あー、変わった名前だもんね」
「つみきちゃんは変じゃねえ!」
ところで、どうして僕は個室を介して見知らぬ誰かと明石さんについて話しているのだろう。
「あの、何を言ってるか分からないから、僕もう行くね」
「おいおいおい待て待て待てよ。金なら持ってきてる、もう休み時間も終わっちまうよ。焦らすのは止めようぜ、こっちは細山の紹介でやっとここまで来れたんだ。出すもん出してハイさよならと行こうぜ」
「トイレだし、勝手に出せば良いじゃないか」
「そっちじゃねえ! 写真だよ写真!」
写真? そんなの持っていないが、話は飲み込めてきた。要するに、彼は僕を誰かと勘違いしているのだろう。そしてその誰かは明石さんの写真を売買している。
物好きな人がいるものだ。いや、彼女の中身、本性を知らないなら無理もない。僕としては洗い浚い明石つみきの本性を喋って、そのふざけた幻想をぶち壊してやりたいところ、なんだけれど。
「頼むよ、つみきちゃんってガード固いから写真すらレアなんだ。後生だ、どうにかしてくれ!」
ここまで(多分)頭を下げられては拒めない。
「じゃあ、五時間目の休み時間にまたここで」
「五時間目……? あ、ああ、そういうシステムなのか。分かった、幾ら払えば良い?」
お金を取るのはまずいだろうな。
「いや、要らない。その代わり、細山君についての話を聞かせて欲しいんだけど」
「細山? お前売人のくせに元締めについて知らないのか?」
そうか、細山君が元締めなのか。
「最近この仕事を始めたばかりでね」
嘘は言っていない。
「いや、でも、話は長くなるぜ」
「ああ、休み時間が……」
言い終わる前にチャイムが鳴った。二時間目が始まる。
が、隣の彼が出ていく気配はない。
「行かなくて良いの?」
「……なんかこっちの方が面白そうだしな。なあ、折角だし顔突き合わせて話しねえか?」
それはまずい。なるべく顔は知られたくない。
「いや、このままで。それがお互いの為だよ」
「なんかスパイみてえだな!」
何だか扱い易そうな人である。
「細山君が元締めなのは本当なの?」
「ああ、あいつがつみきちゃんの写真について全て握ってる。あいつの許可なくつみきちゃんの写真は撮れないし、売り買いしてもいけねえんだ」
「細山君って偉い人なんだね」
「ああ、つみきちゃんの魅力を見つけたのもあいつがいたからこそだよ。新しいネタも仕入れてくれるしな。ま、写真ぐらい好きに取らせて欲しいけどよ」
アンダーグラウンドなファンクラブといったところかな。多分、明石さんはそういうの許可しなさそうだし。
「何人ぐらいがここの存在を知っているのかな?」
「ハッキリとは分からねえが、全校生徒の半分は知ってると思うぜ」
「……全校って、男子だけじゃないの?」
こういうのって、普通は異性に限られるんじゃないのか。
「つみきちゃんの魅力は男女問わねえんだよ。分かる奴は分かる。そこに性別や国境は必要ねえんだ」
そう言えば、中華さんも明石さんに騙されていたっけ。
「……細山君は明石さんの事が好きなんだね」
「ありゃ好きなんてもんじゃねえよ、狂ってんだ」
「へえ、じゃあ、例えば彼は明石さんについて何か言っていた?」
ここからが本題。
「つみきちゃんについて? あー、あいつ口開いたらいつもそんなんばっかだからな……」
「特に印象に残った発言はある?」
隣の彼はしばし無言になる。
「……『つみきちゃんとなら死ねる』とか『生まれ変わってもつみきちゃんといたい』とか『つみきちゃんと同じ空間で永遠に過ごしたい』、『窒素になってつみきちゃんに吸われたい』……」
聞いてるだけで胸が一杯になってきた。
「その辺りで良いよ。ありがと、参考になった」
「つみきちゃ……あ、そうか。じゃあ、五時間目にまたここへ来りゃ良いんだな?」
「うん」
あ、そうだ。写真を取るならカメラがいるんだっけ。どうしよう。
「そんじゃ、俺はそろそろ行くわ」
「……ねえ」
「あんだよ?」
「君の携帯って、カメラ付いてる?」
僕が見知らぬ誰かの頼み――明石さんの写真を撮る事――を聞き入れたのは、何も可哀相だとか、同情した訳ではない。イレギュラーの正体を突き止める為、候補を絞る為である。無論、明石さんに仕返ししてやりたいって気持ちも含まれているが。
目を付けたのは細山君。僕を恨んでいる人間がイレギュラーなら、彼には充分動機がある。そんなつもりはさらさらないが、傍から見れば僕と明石さんは仲良く一緒に行動しているらしい。彼女を憎からず思っている細山君からすれば、僕はとんだお邪魔虫、だろう。
『生まれ変わっても』だとか『同じ空間で永遠に』だとか。物の喩えだとは思うけど、言葉をそのまま捉えたならば、彼はループについて何か知っている事になるのではないだろうか。
それに、彼には前科がある。明石さんの事になればブレーキが掛からない。殺人だって厭わない。もし、細山君がループしていたならば、今までの行動が筒抜けだったならば……。
考えていても始まらないか。一先ず、明石さんの写真をダシに、さっきの人からもっと情報を引き出そう。
そうと決まれば長居は無用。なんだけど、うちのクラス、まだ僕を探していないだろうな。いや、探していなかったにしろ明石さんがこの状況を愉しんでいるようなら、僕は教室にのこのこと顔を出せない。
でも、明石さんは教室にいる。当然だ、まだ二時間目の授業だもんな。
「……どうしよう」
写真は教室に行かなきゃ撮れない。教室に行けば殺される。
二時間連続でトイレに籠もった。ここの先生って見回りとかしないんだね、助かる。
教室の様子を見に行く事すら恐ろしい。でも様子は見たい。そんな訳で、僕は今一年生の教室が立ち並ぶ棟、階、廊下に来ていた。
目的は一つ、と言うか一人。七篠である。彼女にお願いして様子を見に行ってもらおうっ作戦だ。我ながら情けない。
さて、あいつのクラスはどこだろう。分からなくなってきた。だが、年下の一年生と言えど適当に聞いてみる手段は避けたい。ただでさえ物珍しそうな視線を浴びているのだ。違う学年の生徒なだけなのに、まるで学校に迷い込んだ野良犬のような扱いである。
と、開けっ放しになった教室の窓から机に突っ伏す見知った姿が見えた。あの状態は僕にも覚えがある。休み時間の潰し方を知らない者が苦し紛れに繰り出す狸寝入りだ。確信する。アレが七篠だ。
しかし、生憎僕は自分のクラスでもない教室にずかずか入っていく度胸を持ち合わせちゃいない。仕方ない。ドアの近くにいる子に呼び出してもらおう。
「あの、ちょっと良いかな?」
「はい?」
眼鏡を掛けた、大人しそうな二人組の女の子に声を掛けてみた。
「七篠さんって子を呼んできてもらいたいんだけど……」
女の子たちはお互いの顔を見合わせ、訝しげに僕を見る。なんというか、じろじろと。
「七篠さん、ですか」
「う、うん」
「まあ、良いでしょう」
女の子が一人残り、もう一人が七篠を呼びに行ってくれる。
どう呼び掛けたか分からないけど、七篠はびくりと肩を震わせて、小動物めいた動きを繰り返していた。コミュ能力の低さが露呈している。
「可愛いでしょ?」
「え?」
眼鏡を掛けた(二人とも掛けてるけど)女の子が呟いた。可愛いって、七篠が?
「そうかなあ?」
「ほら、なんかハムスターみたいで。あの、七篠さんのお兄さん、ですか?」
ハムスター、ねえ。分からないでもないけど、そんな可愛いもんには思えないかな。マングースとか、タスマニアデビルが良いとこだろう。
「お兄さん、みたいなもんだよ。少し頼み事があってね」
「そうでしたか。……良かった」
「良かった?」
女の子はしまった、とでも言いたげに顔を伏せる。聞かなきゃ良かったかな。
「……七篠さんって、友達がいなさそうでしたから。学年が違っても、知り合いがいるんだって安心しちゃいました」
いなさそうじゃなくて、実際いないんだけどね。
「……君たちは、あいつと友達じゃないの?」
「あ、その、七篠さんっていつもバリア張ってるって感じだから……」
ま、あのポーズは話し掛けるなって感じが如実に表れているし。
しかし、そうか。なんだ、七篠にだってちゃんと心配してくれてる人がいるじゃないか。あいつが気付いていない、気付こうともしていないだけで。あと、ほんの少し勇気を出せば手が届くのに。
「……お待たせしました」
「遅かったな」
七篠は素知らぬ風に装い、薄く笑んだ。
「……どうして私が先輩の為に急がなければならないんです」
七篠、多分、そのキャラ作りはばれてるぞ。
「……明石先輩を呼び出して欲しい?」
僕の頼みを聞いた七篠は不審そうに眉根を寄せた。
「……先輩方は同じクラスでしょう。わざわざ私が出向く意味がありません」
「いや、実はかくかくしかじかで」
「ほう、先輩が明石先輩のお尻を触ったと。それで私にクラスの様子を確かめて来て欲しいと」
便利だなあ、かくかくしかじか。余計な説明に時間を割かなくて助かるや。
「まあ、明石さんも鬼じゃないと思うし誤解は解けている、筈。それでも気まずいのは気まずいからね」
「……構いませんが、それでは先輩、このまま教室に戻らずに学校をうろつくおつもりで?」
う。痛いところを突いてくる。
「やむなしだよ。それに、たまには良いんじゃないかな」
正直、今の状況に少しくらいはわくわくしているのだ。
「……先輩のやる事に口出しはしませんが。では、お昼休みに明石先輩を呼び出しましょう」
「頼むよ。そうだな、卓球部の部室に呼び出そう。あそこなら誰も来なさそうだし」
「分かりました。あ、先輩のクラスの様子は次の休み時間にお伝えします」
「じゃ、またトイレにでも隠れていようかな」
休み時間を挟むとはいえ、これで三時間連続である。気は引けるが、仕方ない。
「……あの、トイレは困ります。だって、男子トイレですよね?」
「僕が女子に見えると申したか」
「ではなくて、そんなところに隠れられては会いに行けません。もっと女子でも気軽に入れそうな場所にしてください」
「女子トイレは?」
「……今よりも状況を悪化させようという先輩の心意気は買います」
流石に駄目か。とは言っても、思い付かないな。
「……保健室で寝ていると言うのはどうでしょう?」
「いや、まだあそこに行くのには抵抗が……」
「…………じゃあ、何かもう適当な場所に隠れていてください」
適当って、そんな。完全に面倒臭くなってるじゃないか。
「適当に見つけますから。それでは、授業に遅れると悪目立ちしてしまいますので」
「あ、おいっ」
僕の声はチャイムに掻き消されてしまう。仕方ない、か。
悔しいから、本当に適当な場所に隠れてやる事にした。
僕が今隠れているのは、体育館の倉庫、である。
たまたま鍵が掛かってなくて、たまたま誰もいなかったんだけど。こう、閉じ込められていた記憶が沸々と。
「ま、いっか」
跳び箱に背中を預けて座り込む。埃っぽいけど、暗いから落ち着く。
落ち着くと、頭が勝手に思考を始める。考えるべき、考えなければならない事が多過ぎる。
が、まずは細山君がイレギュラーかどうかの見極めに重点を置くべきだ。こうやって、可能性のありそうな候補者を一人ずつ絞っていけば、いつかは答えに辿り着ける。イレギュラーは、確実に身近な人物だ。僕と何かしらの関係がある人間だ。
僕を、恨んでいる人間か。
誰なんだろう。正直、見当が付かない。付かない、けど。僕を恨む動機は、もう分かっている。
もし、イレギュラーが本当にいたとして。彼、あるいは彼女は普通の生活を送っていただろう。昨日があって、今日があって、明日があって、明後日があって。そんな当たり前の生活をしていただろう。でも、その生活が脅かされてしまったら? 今日が、ずっと続くのだと知ってしまったら? いつ終わるのかも分からない。終わるのかどうかすら分からない。
誰の仕業だ? 僕の仕業だ。
イレギュラーがループの真相を突き止めたなら、僕が今日をループさせている事に気付いたなら。間違いなく、僕は恨まれてしかるべき存在だ。
だから、イレギュラーの正体は関係ない。誰が相手であろうと、僕がチャレンジを続ける以上、恨まれ続ける。相手が、誰であってもだ。
あれ? なら、話は簡単じゃないか?
イレギュラーは僕と、河原先生を恨んでいる人物の可能性が高い。でも、ここでの僕は除外しても良い。言ってみればプラスアルファの存在だからだ。だから、イレギュラーは河原先生を恨んでいる人物……なのか?
でも、僕を殺すメリットが想像出来ない。世界をループさせる僕が憎いのは分かる。だけど、僕を殺せば世界はまたループする。
もう一つ、まだテロリストの問題が残っている。どうして、失敗すると分かっている事を繰り返すのか、だ。
……とりあえず、河原先生あたりから当たってみるかな。
……しかし。
「ふあ……」
眠い。