悪魔 ~序章②~
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その後、目が覚めたのは病院だった
からだ全身包帯でぐるぐる巻き、こんな姿で生きているのが奇跡のようだった
目覚てから、フラッシュバックバックする記憶
なぜか今は冷静でいられた、でも、何かが足りないような、そうでもないような不思議な気持ちだ
横には私のお父さんとお母さんがいて、お母さんは泣き崩れている
何がそんなに悲しいの……
(わからない……わからないよ)
そんな、思考が頭をめぐる中
ふとお母さんと目が合う
その瞬間、お母さんの目に光が戻る
そして……
「鏡子!」
急に抱きつかれる
からだに鈍痛が走る、はじめは痛かった痛みも、お母さんの温もりにかき消され
私の目からは大粒の涙がこぼれた、なんで泣いたのかはわからなかったが、数時間、その涙は止まる事はなかった
数時間後、涙は枯れ、落ち着いた頃、遊園地であった真相を聞いた
まず聞いたのは友達の安否だった……
まず、成美は……助からなかった、しかし、それは仕方なかったと口々に言う
それも、事故のあと、周りの人たちの誰かがすぐに救急車を呼んでくれたので、私は助かったらしいが、到着した時にはもう、成美は死んでいたらしい
そして、もう一人の美緒はまだ意識が戻らないらしい、親の話によると、医者が「友達が目の前で死んだショックによって脳が意識を戻すのを拒んでしまっている」と言っていたらしい、まぁ、とにかく命に別状は無いらしい
次に聞いたのが事故の原因だ
自分の中でなんとなく予想はついていたが、やはり、老朽化により、脆くなったジェットコースターのレールの鉄骨が乗り物の重さに耐えきれず折れたてしまったからだそうだ