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大罪のØ  作者: 夢辺 流離
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「うん、今日も頑張った」

 

 翼のある白馬に乗った青年の男に見える…は非情に満足そうに言った。

革のグローブにブーツ、白地に金糸で意匠を凝らした服はシンプルに見えたが上等なものだった。

金の髪に…今飛んでいる空を映したような蒼い目で、整った顔立ちをしていた彼は、

とある世界だったら「爆発しろ」と言われるのは間違いないだろう。

何故ならその容姿は ”王子” と言われても納得がいくほどだったからだ。




               だが ” 悪 魔 ” だ。




 先の「爆発しろ」と言われる世界で、かつてソロモンに封じられた序列70番目の悪魔”セーレ”である。

大公という爵位を持ちながら、物を輸送する能力で損ばかりしている…わけではないが、

地獄こと冥界の配達人の役目を担わされている。

最も本人はそれほど嫌なわけではなく、あっちこっちを飛ぶのを楽しんでいた。



 彼は喚起されれば、呼び出された相手の願いを真摯に応え、公平で分け隔てなく接する誠実な性格をしていた。



               だが ” 悪 魔 ” だ。




 悪魔は元々神から人間にシレンを与えられるために生み出された存在であった。

悪魔の話術に魅了され、騙され堕落しないかを試すのだ。

悪の象徴を具現化した存在ではあったが、元々悪だったわけではなかったのだ。


 だが、長い年月が経つ間にその事実は忘れ去られ、

神に背き、意に反する邪な存在と認識されていくようになり、

天使達は自らが神聖な存在であり、悪魔は下賤な存在であると見下すようになっっていった。

当然ながら悪魔達が面白かろうはずがない。

段々と中が険悪になっていき、顔を合わせれば睨み合いになるのは当たり前で、

下手をすれば即バトル、である。



 セーレはそんな空気が嫌いだった。

だからかもしれない、空を自由に飛びまわるのが気持ちよくて、ついでに配達をするくらいどうということもなかったのは。


 今日の仕事を終えて帰宅の途中、視界に入った風景に違和感を覚えたのだ。

基本利己的で、自分勝手な悪魔達は徒党を組まない。

にも関わらず、何人かの悪魔が集まっていたのだ。

恐らく見回りの連中だろう。

どうにも気になったセーレは、手綱を握り締め、止まっていた足を進ませ地上へと降下していった。

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