魔剣の存在意義と旅の始まり。 そのご
「そう言えば…魔法スクロールとスキルスクロール、グィネヴィアはどっちが欲しい?」
「スキルスクロ…おうっぷ……気持ち悪いえすわ…」
「バカ見てぇだな、スクロール酔いとか…まずありえねぇんだぞそれ」
「大剣のスキルスクロールはありませんの?」
「あるぞーほれ」
投げて渡したそれは、大和語で書かれており、簡単に読むことができた。
もし、大和語ではなく、古代高天原語や難解エンチャント済みの言語で書かれていた場合読むのはとても難しかっただろう。
そう言えば、スクロールについての説明をしていなかったね、では説明しましょう。
スクロールとは大和型、古代Eden型の二種類が存在し、基本的には大和型には大和語で、古代Eden型にはブリテン王国世界統一言語が使われている事が多い。
大和型は巻物のような形をしており、古代Eden型は丸めた宝の地図みたいな形をしている。
スクロールは読み上げる、記憶する、黙読するのどれかで使用可能であり、それらを行えばスクロールに秘められた力を使うことができる。
スキルスクロール、魔法スクロールなどは記憶することで使用可能。
回復スクロールは読み上げることで使用可能。
転移系統のスクロールなどは黙読することで使用可能。
などといった形式で使われる。
中でもスキルスクロール、魔法スクロールは使えばそのスクロールに秘められた力を覚えることができるため重宝される。
しかし、そんな便利なスクロールも使用制限があり、何度も使用すると燃え尽きてしまう。
とまぁ、スクロールについては以上だね。
そんなこんなで、だいぶ物語は進んでしまったようだよ。
「敵、弱すぎやしませんの?大剣を使っていないというのにも関わらず、あっさりと倒れやがりましたわよ?」
「いや…お前が強くなりすぎたんだよ…多分俺と互角に渡りあえるくらい強いぞお前…」
「謙遜する事はないですわ、貴方は武器を持っていないにも関わらず敵を薙ぎ払う事ができるなんて…とてもそんな芸当私にはできませんわ」
「武器を持ってしての天才って事か…にしても、アーサーの元で一体どんな修行を積んだんだよ」
「二十年もの間、武器という武器を隅から隅まで余すことなく万遍に素振りをやっていた程度ですわ」
「その程度でできるんだったら俺の何年もの我流の修行は意味がなかったってことか…」
「ただ、大剣の腕だけはその中でもずば抜けていたので、アーサー様から沢山の奥義を教わり、全て使いこなし免許皆伝までたどり着くことができましたわ」
「…っとそろそろ着くぞ」
「………ここは」