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高尾山の妖怪(あやかし)騒動3

翌朝早くから丈之助と鈴女は村人から情報収集を始めた


村人1「鬼が怖くてしばらく山には入ってねえ」


村人2「旅人も来なくて商売上がったりだ~」


村人3「だけど村人が襲われた事はねえな~」


そんな情報しか入って来ない丈之助は鈴女との待ち合わせ場所に移動する


鈴女「丈之助、何か情報つかんだ?」


丈之助「いや、たいした情報はねえな~」


鈴女「此方もだよ、ただ鬼がこの村を襲う気配は感じられないんだけど・・・・・」


丈之助は高尾山を見る


丈之助「いったい何が起きているんだ」


そして時は夕刻


夕食を食べる為に寄った蕎麦屋で二人は妙な話しを聞く事に


旅人1「いや~、まさか鬼同士で殺し合いをしてたなんて初めて見たよ!」


女中「本当かい?良く無事に高尾山を通過出来たじゃないか!」


旅人2「本当だとも!俺達はたった今高尾山を通過して来たんだけど、鬼達は俺達に目もくれず戦っていたんだよ!」


女中「ヤダヤダ、まさかこの村にも来るんじゃないだろうねぇ」


鈴女「丈之助!」


丈之助「妙だな、鬼達は大抵縄張り争いはしねえ。鈴女、行って見るぞ!」


勘定をして高尾山に向かう丈之助と鈴女


山中を探して居ると


ギィ~、ギィ~


不気味な鳴き声と共に小鬼が沸いて来た!


丈之助「へっ、鬼の目撃は本当らしいな♪」


襲いかかる小鬼をぶったぎる丈之助であったが、小鬼の数が多い


鈴女「丈之助、私に任せて」


鈴女は持ってきた長い包みを開ける


それは槍で在った!


鈴女「唸れ!風切り!」


妖槍 風切りから放たれた風の刃が小鬼達を一網打尽に切り裂く


丈之助「お見事、鈴女♪」


鈴女「先を急ぎましょう」


更に山中を進む丈之助と鈴女に


キィーン!キィーン!


鈴女「この先で切り合いが!」


少し開けた場所に出ると


丈之助「鬼だ!」


大型の鬼達の集団が1人の女の子を襲っている


しかしその女の子は鎖鎌で襲いかかる鬼に対応してる


周りには殺された鬼の屍が!


鈴女「あの女の子も鬼だよ!」


確かに女の子の頭に2本の角がある


丈之助「強い鬼の女の子だが多勢に無勢だな」


そして


?「さすがに鬼王 神鬼様の娘、夜叉様。お転婆ですなあ♪」


鬼の集団から一際大きな体格の鬼が


夜叉「豪鬼!貴様も御父様を裏切ったのか!」


豪鬼「いえいえ、私は闇鬼様に支える相手を変えただけ。夜叉様にはお父上の元に行ってもらいます♪」


豪鬼は身の丈もある金棒を取り出すと夜叉に襲いかかった


重量級の金棒が夜叉に!


夜叉「駄目、防ぎきれない!」


目を閉じて覚悟を決めた夜叉


キィーン!


物陰にこの話しを聞いてた丈之助が豪鬼の金棒を雷光刀で防いだ!


豪鬼「貴様、人間!」


丈之助「おうおうおう!いくら鬼でも女の子相手にこの数はねえな~♪」


夜叉「人間!早く此所から立ち去れ!人間に迷惑はかけられない!」


豪鬼「クックックッ、たった1人で鬼の集団に挑むとは気でも触れてるか♪」


鈴女「誰が1人だって、私もいるんだよ♪」


猫耳と尻尾を出して完全に戦闘態勢の鈴女


豪鬼「猫又だと!」


鈴女は鬼の集団に


鈴女「狂い咲け!百花繚乱!」


高速で突かれた槍の花が雑兵の鬼達を駆逐する!


夜叉「猫又、やるじゃない♪」


夜叉が鎖鎌を回す!


夜叉「鎖炎舞!」


雑兵の鬼達に巻き付いた鎖から業火が!


業火に焼き付くされた雑兵の鬼達


豪鬼「くっ!」


丈之助「へへへ♪お前の手下は全滅だぜ♪」


豪鬼「貴様~!」


豪鬼が金棒を丈之助に降り下ろす


其れを軽く避ける丈之助


当たった岩が砕け散る!


丈之助「お~こえ~♪」


豪鬼はかなり頭に血がのぼったみたいだ


豪鬼「肉片にしてやるは~!」


豪鬼渾身の金棒を雷光刀で受け止め


丈之助「終わりにしてやる!」


雷光刀に気力を込める


黄金に光り輝く雷光刀!


丈之助「吠えろ!いかずち


雷の刃が豪鬼を!


豪鬼は金棒で受け止めたが雷の刃が金棒を切り裂く


直撃は避けた豪鬼だが雷の刃は豪鬼の角を切り裂いた!


豪鬼「ぐわ~!」


角を切り裂かれその痛みに苦しむ豪鬼


豪鬼「き、貴様~!よくも俺の角を~!」


怒りに震える豪鬼であったが丈之助、鈴女、夜叉が相手に部が悪いと感じたのか


豪鬼「覚えていろ~!」


そう言い残し闇に消えた


丈之助「逃げられたか」


鈴女「そうみたいね」


夜叉「人間と猫又、助けてくれてありがとう♪私は夜叉、鬼王 神鬼の娘だ♪」


丈之助「俺は兵藤丈之助、こいつは猫又の鈴女だ♪」


鈴女「何が在ったのか話してくれる?」


夜叉は頷き


夜叉「御父様の神鬼は瀬戸内海の小島で鬼達をまとめていたの。勿論人間は襲ったりしない。御父様は人間との共存を望んでたわ。他の鬼達も御父様に共鳴して仲間は増えていったの。でもその時闇鬼って鬼が来て御父様達共存勢力を殺して王になった・・・」


丈之助「夜叉は助かったんだね♪」


夜叉「うん、私は共存勢力の仲間達と島から逃げて来たの。でも闇鬼は追っ手を差し向けて・・・」


鈴女「高尾山で追い付かれたのね」


黙って頷く夜叉


丈之助「で高尾山での鬼の目撃が増えた訳だな」


鈴女「で夜叉は此れからどうするの?御父様の仇を討つ気?」


夜叉「今は無理、悔しいけど豪鬼相手に勝てない私が闇鬼を倒すなんて・・・」


夜叉の頬に涙が伝う


丈之助「なら暫く家に居ると良い、妖怪あやかしの情報なら直ぐ入る」


?「そうしなされ、夜叉姫様」


鬼の屍の中から立ち上がる鬼


夜叉「伯鬼!あなた大丈夫だったの?」


伯鬼「運良く気絶してしまいましてな~♪」


丈之助「夜叉、誰?」


夜叉「伯鬼って言って御父様の友人で理解者よ♪」


伯鬼「丈之助殿でしたかな?夜叉姫様を助けて頂きお礼の言葉も在りません。この伯鬼、命と代えて丈之助殿にお仕えします」


丈之助「そんな事は気にするな、それより色々あっただろうから宿で休め」


夜叉姫と伯鬼は人間に化けた


鈴女「こう見るとお祖父さんと孫に見えるね♪」


丈之助「人間に変化している時は其れが良いな♪」


夜叉「じゃあ行こ、お爺ちゃん♪」


伯鬼「お爺ちゃんって!せめてお父さん位にして下さい~!」


四人は高尾山麓の村に戻った



さて、高尾山の鬼騒動を解決した丈之助


のんびりしてる暇無く次の仕事が~


伯鬼「丈之助殿!是非とも夜叉姫様を妻として迎えて下され~!」


新たな危機が丈之助に迫る!


鈴女「私知~らない♪」

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