新たなる先行きへの架け橋
苛烈にして聡明、邪悪を払底するがごとき火炎と叡智の主、メーサ国リクイリリ女王陛下
突然のご無礼をお許し下さい。
僭越で御座いますが万難を排してもお願い致しき義があり、こうして参上つかまつった次第にございます。
本来為れば使者を以て奏上に至りまするが本筋なれど、国難多事の折り斯様にご無礼な所業と為りましたこと、心底より謝罪致します。
陛下は御存知のまま我ら魔族は戦の為疲弊し、我らが至宝も砕かれ、命を拾った者たちも困窮し明日の糧麦すら事欠く有様。
そして何よりも魔力の枯渇は魔族だけに限らぬ悩ましき火急の事案と愚考致します。
我らの手には至宝を蘇らせる術はあれど、痩せ細った国状の中でそれのみに注力することは甚だ困難。
願わくば東方エルフの名主たるメーサ国の助力を賜らんことを願い、その先触れとして陛下への引見をどうかお許し頂きたく文を携えました。
我が願いを叶えると思し召し下さいますならば、○○月○○日 王宮の門へ熟れた麦穂の色の布旗を翻したまえ。
その夜半に陛下の執務室へ直に参上仕る所存にございます。
無礼であるとは百も承知。
されど衆目を避けんが為の配慮と陛下のご容赦を願い、ご厚情にすがり頭を垂れるばかりにございます。
我が願いが叶うならば、正に新たなる先行きへの架け橋。
邪悪なるトールマンの跳梁を歯止める先駆けとも為りましょう。
どうか魔族とエルフ双方共に明るき道を歩むべく、御英断賜りますようお願い申し上げます。
魔族領 魔女衆が一柱 エラ




