その光に踵を置いて
暗いお話です。
きれい
思わず口から溢れる。
数多の色の明かりがぼやけた瞳に飛び込んだ。
家の照明、ビルの電灯、街灯のともしび。
宝石箱みたい、と思った。
月並みな表現だけど、本当に。
蒸し暑い八月の終わりだった。
昼間よりはいくらか涼しくなった風が制服のスカートをはら、はらと波立たせる。
もう一度空を見上げる。
何処からかやって来た光が少女の輪郭をたしかに色付ける。
もう何も苦しいことはない。
フェンスを蹴って、浮遊感に身を投じた。
暗いお話です。
きれい
思わず口から溢れる。
数多の色の明かりがぼやけた瞳に飛び込んだ。
家の照明、ビルの電灯、街灯のともしび。
宝石箱みたい、と思った。
月並みな表現だけど、本当に。
蒸し暑い八月の終わりだった。
昼間よりはいくらか涼しくなった風が制服のスカートをはら、はらと波立たせる。
もう一度空を見上げる。
何処からかやって来た光が少女の輪郭をたしかに色付ける。
もう何も苦しいことはない。
フェンスを蹴って、浮遊感に身を投じた。
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