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巻き戻り

 

 ん……。

 ここは?

 私は死んだの?


 ぴくり、と指を動かす。

 長い間眠っていたみたい。

 ヴィランの声を思い出してドキドキと心臓が煩く音を立てた。


 恐々と目を開けてみたら見慣れた天蓋。

 私……生きてる?


 手足が酷く重い。

 何とか体を動かしてベッドから起き上がり、周りを見渡す。


 どう見ても私の寝室だわ。


 一体どうなっているの?



 寝室のドアをノックする音の後に、メイドが入室してきた。


「おはようございます、お嬢様」


「おはよう……」


 メイドがカーテンを開けると朝日の光が部屋に入ってくる。

 その光景を眺めているとメイドは驚いた顔をして私を見ていた。


「お嬢様、やはりまだ安静にしていた方が宜しいのではありませんか?」


「安静……?」


「はい。昨日漸く熱が引いたとはいえ、やはり無理はいけません。主治医の先生からも無理は禁物と仰っていましたので……その……」


「どうしたの?」


「今日のヴィラン様の誕生日パーティーは取り止めになさった方が宜しいのではないかと思うのですが……」


 誕生日パーティー?

 ヴィランの?

 あら? 

 そういえば……何時だったかヴィランの誕生日パーティーの前日まで高熱で魘されていた時があったけれど。


「旦那様もお嬢様の意向に合わせると仰っています。今回は延期という形にしてはどうでしょう? 体調も万全ではありませんし……無理をなさってお倒れになるのではと……皆も案じております」


「皆に心配をかけてしまったわ。ヴィランには申し訳ないけれど今回は取り止めにしましょう」


「はい!」


 嬉しそうに部屋から出ていくメイドは恐らくお父様に報告にいくのでしょう。もしかしたら、お父様に何か言われていたのかも。部屋の鏡を見ると幼い自分が映っていて私は声が出なかった。


 私……若返っている?

 これは一体……。

 アレは夢だったの?

 全てが夢の出来事だったというの?


 そんなバカな!

 あんなリアルな出来事がただの夢なはずがありません。


 もしかして時間を遡ったの?





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― 新着の感想 ―
[一言] 超    展    開
[一言]  ここでループに突入かー。  まさかヴィランと関係改善とかしないよね‥‥‥?  むしろ早いうちにばっさりカットしてしまうのが皆の幸せにつながるのでは?
[一言] ジャンプのタカヤ思い出すな どうなるか楽しみです
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