表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/70

王都奇襲

 朝、目が覚めると何やら屋敷が随分騒がしかった。


「これは一体何の騒ぎなの?」


「お嬢様! 大変でございます!」


「どうしたというの?」


「そ、それが……王都が何者かに()()されているんです!」


「何ですって!?」


 王都を攻めるなど一体誰が?

 ここ百年ほどは平和が続いているというのに。

 我が国を攻める理由は他国にもないはず……。


「なんでも恐ろしい()()()が暴れまわっていると専らの噂です」


 

 ドォォォォン!


 遠くから爆発した音が聞こえてきた。

 窓から外を見ると市街地から煙が立っているのが見えた。



 ドオオオォォォォン!

  

 

 爆発音が近づいているのはきっと気のせいではない。

 

 屋敷中の者が外を警戒している。

 護衛もありったけの武器を手にしている。

 ここまでくれば、噂が本当だと思うしかない。

 そして未曾有の危機だということも。


 

「ヘスティア! 今すぐ王都を脱出するぞ!」


「お父様……」


「王都は落ちる! 既に馬車の用意は出来ている! 急げ!」



 これほどまでに焦った顔のお父様は初めて見ました。状況は私が思っている以上に悪いのかも……。

 

 

 


 馬車には既にお母様が乗っていました。


 

「王都で暴れているのはヴィランだ」


「……はっ?」


「ヴィランは研究施設に居た者達を殺して施設を破壊した。その後、王都で殺戮を繰り返している」


「な、なん……ですって?」


「情報では薬の副作用が原因でヴィランは強靭な肉体を手にしたらしい」


 なるほど。

 だからですか。

 だから、これほど質素な馬車でありながら厳重に警備されながら移動しているという訳ですか。

 

「ヴィランの目的は私でしょうか?」


「ヘスティアというよりも私達、スタンリー公爵家といった方が正しい。それとも、自分を味方しなかった王都の者達といった処か。どちらにせよ、厄介な事になった」


「はい……」


 

 ドオオオォォォォン!!



「死ね! ヘスティア!」




 狂気に満ちたヴィランの声と共に全てがブラックアウトしたのです。

 

 




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] カテゴリーチェンジがないので 「夢オチ」 だと言う見当は付くけど、 それならそれで、 ヘスティアがそんな悪夢を見るような小さい「器」か? と言う疑問が生じるんだけど……。
[一言] なにこれ? すでにヒューマンドラマですらなくなったてるじゃん
[一言] 凄い面白かったのに… 薬で力を手に入れたって、?って思ってしまいました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ