第一章 萌狩る鬼狩り №1 萌狩隊隊長ローリアン=モエンヌ
・・・はじめちゃった。
かつて異世界を震撼させ席巻した闇の集団あり・・・その名は萌狩隊。
エルフ族で構成されたこの隊は、数々の隠密行動を担い、小国のエルフを列強の
地位まで高める原動力となった。
いまや、その存在すら伝説と呼ばれる。
英雄とともに異世界ウエスト・サン・ガイアを救った者たち。
その隊の独特な戦闘スタイルは、他と一線を画す。
萌を軸とした門外不出の必殺のサイリウム十手。
神出鬼没、音速の一撃。
萌えを愛し、萌とともに生きる者たち。
今日もこの世界を守る為、萌狩隊は戦うのだ。
第一章 萌狩る鬼狩り
№1 萌狩隊隊長ローリアン=モエンヌ
ここは神域エルフの森。
小国エルフはこの深い森の奥深くに位置する。
エルフの民達は、その長き寿命を森とともに生き、森とともに死ぬことを誇りとする。
萌狩隊隊長ローリアンは、自宅から今日も出動する。
銀髪、Mr.ス〇ックのように尖った耳に細長の顔、切れ長の瞳に伸びた鼻、やや厚めの唇、
すらりとした肢体は、エルフ独特のしなやかさを感じさせる。
「じゃ、行ってくる」
萌狩隊隊長ローリアンは、愛妻アーニャに笑顔を見せる。
「あなた、いってらっしゃい。今日も萌えるのね」
「ああ、萌えるにきまっている」
「そうね、あなたは萌えるわ」
「もちのロン」
「でも」
アーニャは愁いを帯びた表情を見せる。
「どうした?」
ローリアンはええ顔をして、愛妻を見つめる。
「ロリたんは、萌が好きなのに、アタイはやっぱりアバズレ女・・・どうしてアタイを選んだの」
「ふっ、愚問だ」
ローリアンは一笑すると、片膝をつき愛妻のおでこに優しいキスをした。
「それは、それ、これは、これ・・・性癖と本能は別物・・・私はお前だけを愛す」
「ロリたん」
「アーたん」
2人はしっかりと抱擁しあう。
ここであえて作者はツッコミを言おう。
ローリアンは片膝をついた。すなわち妻アーニャの背は低い、なお詳しく説明すると二頭身なのである。うさ耳、銀髪、おだんごヘア、ロリ顔おまけにそそるエルフのケルト風民族衣装・・・これを萌と言わずしてなんという・・・いや、あえていうまい・・・言っているけど、という訳で彼はモロ彼の性癖に乗っ取って堂々とアーニャをお嫁さんにしたのである。何故か本人たちは一切それに気づいていない・・・そのギャップがもどかしくもあり、おくゆかしくもあるのだ。
「でも世界には平和が訪れたのでしょう?まだ萌狩隊は戦わなければならないの?」
ローリアンの分厚い胸に抱かれながら、アーニャは夫に聞いた。
「ああ、こんな時だからこそ、私たちは油断してはいけないのだ。それは・・・隙をついてやってくる」
「ああ、あなた素敵・・・そんなロリたんが大好き」
「アーたん、こそ、ギザ萌カワユス」
「いいえ、私なんて、ただのエルフの女」
「・・・そうさ、だから私はただの女に惚れたんだ。性癖ではなく」
「ロリたん」
「アーたん」
2人は熱く抱擁しあう。
早よ、行け。
「アーニャ行くよ。隊士たちが待っている」
「そうね・・・あなた。お弁当は」
「持ったよ」
「水筒は」
「持った」
「それと・・・」
「ああ、言ってきますのチューだね」
「それはさっき、したでしょ」
「いいや、さっきのチューは君へのチュー、これが本当の行ってきますのチューだよ」
「うん」
ぶちゅー。
2人は熱い口づけを交わした。
いい加減にしろ、作者は思わずツッコんだ。
萌えろ、萌えよ。




