第4話 エピローグ
エピローグ
それからも、時々樹里奈は俺の家に訪ねて来る。
逆に、俺が樹里奈の住む都内で一緒に遊ぶことも増えた。
これはいわゆる、「デート」っていう物なんだろうか。
最近では、何故か街中でもたまに手を握られるようになった。
理由を聞いてみたことがある。
樹里奈曰く
「とくに怖いものはないけど、正真君の手が握りたい気分なんだ。」
・・・だそうだ。
俺も、照れるけど少しいい気分だ。
いつの間にか、俺と樹里奈がよく二人でいることが、学校の連中の耳に入ったらしい。
樹里奈の家と反対、山奥の俺の家の方向に向かう電車に二人で乗る姿が、他の生徒に目撃されたんだとか。
風の噂だと、樹里奈を狙っていた連中の衝撃はかなり大きいらしい。
・・・らしいと言うのは、今日にいたるまで、連中に会わずにすんでいたからだ。
抜き打ちで行われた持ち物検査でスタンガンが見つかり、他にも素行不良があったらしく、流石に見過ごせないと言うことで数週間の停学になった。
おまけに、今後推薦入試が受けられなくなるんだとか。
停学が明けて初めて奴らが顔を見せたが、聞こえてくる話では、確かに衝撃を受けているようだ。
「そんな馬鹿な!よりにもよって、なんでウスノロの南川なんかと!いつの間に!」
「直竹って暗いんじゃなかったのかよ!あんな笑った顔するなんて知らなかった・・・」
「ぐぬぬ・・・!なぜ!なぜなんだ・・・!」
―確かに、相当悔しがっているな。
俺はそんな奴らにかまってないで、さっさと帰ろうと思う。
なにせ今日は金曜日。
久々に、樹里奈が家に泊まりに来る日だ。
今回は月曜朝まで3連泊して、休み明けは直接俺の家から登校するんだとか。
なんでも、今日は樹里奈から何か大切な話があるらしい。
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