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今日は休日です!

パパと優雅にボート

ご機嫌よう。マルゲリット・アルカンシエルです。一週間前はちょっと無茶なことをして、パパと姉姫さまとシュテル様に心配をさせてしまいました。でも私は元気です!今日は休日、寮から家に帰る日です!と言ってもたったの二日ですが。


「うふふ。今日は何事もなくてよかったわ」


「心配ばかりおかけして申し訳ありません、姉姫さま」


「私はメグが無事でいてくれればそれで十分よ」


ああ、やっぱり姉姫さまは天使だ…。


ー…


「おかえりなさいませ、リュディヴィーヌ王女殿下、マルゲリット王女殿下」


「みんな、ただいま」


「ただいま帰りました」


「…やっと帰ってきたか」


「お父様!」


「パパ!」


パパが出迎えてくれるなんて!嬉しい!


「おかえり。リュディー、メグ」


「ただいま!お父様!聞いて欲しい話がたくさんありますの!」


「ただいま!パパ。今日明日は一緒にいられる?」


「ああ、もちろんだ。この二日のために昨日仕事は終わらせておいた」


「さすがお父様です!」


「パパすごいね!」


「ああ、ありがとう。それでだな、メグ。今日は一緒に俺の宮内の湖でボートに乗ってみないか?」


「ボート?乗ってみたい!」


「まあ、すごく懐かしい!小さな頃は、よくお父様とお母様と一緒に乗って楽しみましたよね!」


「ああ、懐かしいな」


「メグ、私はもう散々乗ったから、今日はお父様と楽しんでいらっしゃい」


「はい、姉姫さま!ありがとうございます!」


ということで帰ってきて早々にパパの宮に向かい、パパとボートに乗る。


「…わあ、すごく綺麗!湖が透き通ってきらきらしてる!」


「…ふ、気に入ったか?」


「うん!すっごく!お魚さんも見えるね!可愛い!」


「まるで子供みたいな反応だな」


「もう!パパったら!」


「はは、冗談だ。…一番感性の強い子供の頃には、見せてやれなかったな」


ちょっとしょぼんとするパパ。…そんなに気にしなくてもいいのに。


「でも、今はパパと仲直り出来て、こうして連れてきてもらえたよ?」


「…そうだな」


私の頭を軽く撫でるパパ。転生したばかりの頃は、こんなに仲良くなれるなんて思っても見なかったな。


「学園の方はどうだ?」


「お友達がたくさん出来たよ!」


「そうか、よかったな」


「まあ、中には打算で付き合ってくれてる人もいると思うけれど…」


私が王女で寵妃の娘だからと打算で近づいてくる人も多い。でも、もちろん純粋なお友達もいる。私はどちらかといえばやっぱり純粋なお友達とのお付き合いを優先している。お姉様の方は来る者拒ずだが、みんな打算よりも純粋にお姉様を慕って近づいてくるので問題ないようだ。


「そうか…勉強の方はどうだ?」


「うーん。正直知ってることばかりでつまんないかなぁ」


「まあ、学園での勉強なんて所詮そんなものだろうな。学園に通うのなんて、ただの箔付けだ」


「そういう意味では平民クラスはやる気があって学べることも多くて羨ましいかなぁ」


「そうだな。平民クラスは熱量が違う。謂わば将来の為の投資だからな」


そう。平民クラスのみんなが特待生制度や奨学金制度を使ってまで学園に通うのは将来のため。私達王族や貴族のみんなのように道楽で通っているわけじゃない。


「わかってはいるんだけどやっぱり羨ましいなぁ。私ももっと多くの魔法を学びたいなぁ」


「メグは魔法が好きか」


「うん!お勉強の中では一番好き!」


「そうか。…なら、学園なんてやめて帰ってくるか?」


いくらでも勉強出来るぞ、とパパ。


「もう!そんなに簡単にやめられるわけないでしょ!」


「…仕方ないだろう。寂しいんだ、お前がいないと」


「もう、パパったら!」


パパに溺愛して貰えるのはありがたいと思うけれどもね。限度があるでしょう。


「…また今度帰って来るのはいつになる」


「また来週来るよ」


「そうか。…今までの分まで手元に置いておきたいんだがな」


パパは私を愛してくれている以上に私に負い目がある。だから余計にそう思うんだろうけれども。


「パパ。そんなに気にすることないんだよ?」


「?メグ?」


「私はパパを愛してる。パパも私を愛してくれてる。それだけで十分なんだから」


「…メグ」


「だからね、今までの分までとか考えなくても大丈夫」


「…そうか。そうだな」


パパは少しの間目をつぶって、何かを考えたあと私をしばらく見つめます。なに?


「だがやはり、お前は俺の愛娘。お前ともたくさんの思い出が欲しいんだ」


「うん、私も、パパとの思い出いっぱい欲しいよ」


「…休みはなるべく帰ってきてくれ」


「うん!」


「学園にいる間も、毎日通信石を使ってくれ」


「うん!」


「シュトラール殿下のお嫁に行くのは、もっと先にしてくれ」


「パパ、気が早いよ。学園を卒業するまでは大丈夫だよ」


「…お前は、長生きしてくれ」


…。


一瞬だけ、返事に戸惑う。私はマノン妃の本当の死因に関しては知っているけれど、何も言う気はない。そして私は、姉姫さまの死亡フラグ回避の為にこれからも危険と隣り合わせの生活を送るだろう。


「…善処、します」


「…絶対だ」


「…この世に絶対なんてないよ」


私という存在によって、この世界が小説の内容と変わっているように。


「嘘でもいいから、誓ってくれ。安心したいんだ」


「…うん、じゃあ、死なないように頑張るね」


「…ありがとう、メグ。…俺たちの真珠」


その後はお互いに無言で、ただ穏やかな時間だけが過ぎていき、ボートを降りました。パパを安心させてあげたいけれど、死亡フラグはまだまだわんさかあるからなぁ。

いつかたくさんの思い出が出来たらいい

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