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神王の転生

初投稿です!!

よろしくお願いします!!


天界、それは死後の世界である

天界、それは神々の領域である


二次元小説をご覧になる皆様方にとって、この2つの事柄はよく馴染むものであろう。


しかし、この物語において、天界はさらなる意味を持つ。それは


天界、それはラドキエルの国である


この3つ目の理は、この世界の天界のみならず、地上や魔界まででも当たり前の事実とされている。

天界という神聖な場所を誰かの国と定義しても良いのか、そう思われる方も多いだろう。

しかし、ことこの世界において、天界とはラドキエルの国であり、ラドキエルなくしては天界足り得ないのだ。

それほどの存在であるラドキエルとはいったいどのような存在なのか、こらから一緒に見ていくとしよう。




場所は天界、その中心地に位置する王都『パラディソス』、さらに、王都の中でも一際大きな建物である神王の城『エデンズバース』にて



「あーもう!!全く、どうして神というものはこうも仕事が多いんだ!!」


目にも留まらぬ速さでペンを走らせているこの男こそ、神王ラドキエルである。この城の主、ラドキエルはあまりの仕事量の多さに疲弊しきっていた。自身のもつ絹のような金髪はボサボサに、宝石のような蒼い双眼の下には黒いクマが出来、背中の左右にもつ八翼の白い身の丈ほどもある翼は輝きを失っていた。


「仕方ありませんよ。貴方様はこの天界において最上位の座『神王』でいらっしゃいますれば、全ての事柄は最終的に貴方様の許可なくしては成り立たないのでございます。さぁ、仕事を続けてください。」


神王の現状には目もくれず、ただひたすらに仕事をさせようとする男、彼はこの神王の右腕にして内政を司る神々の元締めだ。正式には

神王直属内政部隊 神族序列第1位 神眼のモーリス

銀色の長い髪が特徴の高身長眼鏡イケメンである。


「そうは言うがな〜モーリスよ、流石の俺でもこの仕事量は1日はかかるぞ。俺はもっと楽しそうで、刺激がありそうなことをやってみたいんだ!!」


「いえいえ、そうはいきません。死んだ者の天界への招待や天界の民の現状把握、天界の内政や堕天使・魔族への対策、転生者たちの転生先の世界の神へのアポイント、逆に私たちの世界へ受け入れる魂の選別、まだたくさんありますが、これだけの仕事量を1日で仕上げることができるのは神王様だけなのですから、泣き言はなしですよ。」


「はあ〜〜…やめた。流石にもう限界だ。仕事はまた明日にしよう。構わんなモーリス。」


「肉体的な疲労は治療魔法の応用である、活力魔法でなんとかなると思うのですが…、まぁ、私は別に構いませんよ。その分明日しっかりと働いてもらいますので。」


「肉体的なことではない、いや、肉体的なのもあるが、それ以上に精神的な問題なんだよ。」


そう言って神王はぐちぐち文句を言ってくる右腕の言葉を無視して仕事部屋から出た。



「全く、モーリスの野郎いつも俺にばかり仕事させやがって。なんとかしてあいつが嫌がることをしてやりたいなぁー。」


長い廊下を歩きながら考えていると、ふとある部屋が目に付いた。


「あの部屋は確か…死んでしまった魂を別世界に転生させるための部屋だったよな。あっ!!!そうだそうだ、いいことを思いついだぞ!!フハハハハッ!!あいつが悔しがる顔が目に浮かぶわいハーハッハッハ!!」


そしてこの日、天界中が騒然となった。


「神様の仕事は面倒くさくて敵わん」


そう手紙を残して神王ラドキエルが姿を消したのだ。


「し〜〜ん〜〜お〜〜う!!!!!!!!」


そして、手紙を見たモーリスの叫びが天界中にこだますのだった。

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