第2話 王女様
ムムムッ!
???side
霧谷がティラと話をしている同時刻。
ハリウッドなどが歩く、レッドカーペットなど
比較にならないような真っ赤な絨毯。
金色の華美な装飾。
そしてこれまた、真っ白な壁。
そんな部屋にいるお姫様のような格好をした、
大人の色気を兼ね備えた少女。
そして、その周りにいるのはこれが騎士というような格好をしている男性数名。
「あと、もう少しっ!……はぁはぁ、これで!」
そこで、身体中から汗をかきながら何かをしている。すると、部屋が光に包まれる!!
霧谷side
「う……うぅん?な、なんだここは?」
動かない頭を必死に動かして、今の状況を把握しようとする。
「あ、お目覚めになりましたか?ここは、ワーベスト王国です。詳しいことは皆さんが、起きてからにしますね」
忙しいようでこちらは見ていないが、一人の少女がそう言ってきた。
あの、お姫様ってぽい人も説明してくれないみたいだし今のうちに状況を整理しておこう。
ここはティラの話の通りなら、本当にワーベスト王国であの人は、よくある小説のテンプレなら
王女なんだろう。
この人が王女か、王女じゃないかは多分、あの人の周りには騎士っぽい人達がいっぱいいるし、そうだろう。
起きている人は……僕一人か。取り敢えずみんな起こそう。
*
「皆さんが起きたところで、説明します。
皆さんは、このワーベスト王国に召喚されました。そして魔王と戦ってもらいます」
皆、混乱しているようだがこの話を聞かないといけないという気持ちと、王女特有の圧みたいなのがあり、静かに聞いている。
そして、魔王という言葉が、出てきたところで皆の顔が強張る。
「勿論、そのままではなくこの国の騎士団と
魔法師団との訓練があるので大丈夫ですよ」
その言葉を聞いてホッとしたのか、何人かが深呼吸している。
「皆さんはこのままこの国の王に会ってもらいます。では、行きましょう」
また不穏な言葉が聞こえて皆の顔が強張るが、王女が僕達に何も言わせないまま行く。
お読みいただきありがとうございました。