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ボクの異世界侵略記  作者: チカさん
第1章 幼少期編
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1-01 乳児プレイ

本日二本目の投稿です。

 あれから、1時間ほどたった。やはり俺はあかちゃんで間違いないようだ。どうやらさっきの男が俺の父親で、その時は気づかなかったが直ぐそばに母親もいた。


 ここまでの状況を確認しよう。俺はしがない大学生でゼミが終わり、家に帰って寝た。・・・そして起きたらこの状況だ。なんだこの展開。


 所謂記憶を持って転生ってやつか?おれは死んだのか?この場所はどこ?親っぽいやつらは父親は暗めの茶髪、母親は赤っぽい髪をしていた。・・・日本人ではなさそうだな。俺の浅学ではヨーロッパ人ってこんな感じじゃないか、ってくらいにしか分からん。


・部屋はレンガ造り

・床にはカーペット

・窓はガラスなしの木板

・部屋の片隅に暖炉


見渡した限り目につくのはこんな感じだ。


 周りの環境はこんな感じだが、自分の事を確認しなくちゃな。といっても何もできない。声を出してみても、あ~だのうぅ~だのみょ~だのしか出ない。




 半年ぐらいたった。最初はこの状況に混乱していたが、生まれ変わったことに納得し、慣れた。

授乳時には羞恥心は働いたが性欲がないのか劣情は抱かなかった。あと自制心や括約筋が働かない。マジで働かない。寝起きに何となく泣いたり、ご飯のあとすぐ粗相をする。何回も。


そんなこんなでたぶん半年くらいして分かったことがある。兄がいる。こいつは3歳くらいで母の後をトタトタついてやってきて紹介された。今までいろいろ聞いていたおかげで何となく言葉が理解できはじめたので、ラックというのが名前っぽい事が分かった。父親とは違う明るめの茶髪で黒目をしていた。そして今の季節は冬、部屋の中でも吹雪いている音が聞こえる。


 昼間はずっと母と一緒にいて、乳をもらったりおしめを替えたりされた、兄がたまに来て戯れに触ったりしてきた。夜には両親と一緒の部屋で寝ている。


 そろそろ俺も体が動かし方に慣れてきたので、ハイハイに挑戦しようと考えている。まだ実際に経った日にちが分からないため、誰にも見られないよう、誰も来ない合間を見てハイハイに挑戦だ。見つかってこの子天才よーとか親バカはいらない。


コテン

コテン


ぷるぷる、コテン


ぷるぷる、ぷるぷる・・・・


成功だ、俺は移動手段を手に入れた。


ふとその時に視線を感じた。バッっと振り返るとそいつと目があった。ラックだ。ドアの隙間からジーっとこちらを見ている。


たらり


「ママ―、ママ―!」

行くなラックよー。

「ウィルが這ってたよー」


すると遠くから

「まあそう。ウィルもハイハイできるようになったのね~」

と言いつつ、母がこの部屋に入ってきた。


ふーーう。どうやら、ハイハイしてもおかしくない時期だったか、セーフ。


「ウィルちゃーん、ハイハイしたの~、ママも見てみたいなー」

催促が来た。ボクわかんなーいモード発動。・・・見よ!この顔を見つめるだけという奇行を。


「うーん、まだ分かんないかー。ざんねん」と言ってきた。どうやら騙し通せたようだ。まあ別に隠す必要もないから適当なタイミングでハイハイしてみた。


そしたら母は喜び、

「ウィルちゃんおいで、おいで」

と手を振り手招きしだした。




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