表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/59

Episode:04

「まぁほら、あいつも別に、ワザとじゃないし。心配してんだ」

「そうなんだ……」

 なのについ、あいつをフォロー。しなきゃ俺がその分持ち上がるのに、出来ないあたりが小心者だ。


 で、また会話が止まる。

 俺どうしてこうなんだろう。ってか、ともかくなんか、話すこと探さないと。

 そんなこと考えながら下を向いたとき、鎖がしゃらしゃら音を立てた。


「それ……?」

「あぁ、これ? 小さい時から持ってんだ」


 首にかけた鎖と、その先に下がってる指輪。かなり大き目で、俺じゃ親指にはめてちょうどいいくらいだ。

 四角い台座みたいになった部分に、何か記号みたいな彫り物。輪の部分もやっぱり、何か模様が彫られてた。


「珍しい、デザインだね」

「俺も、他に見たことない」

 ルーフェイアが興味あるみたいだから、外して渡してやる。


「けっこう……古い?」

「かなぁ」

 鎖に下がってる指輪、角が磨り減ってちょっと丸くなってたりして、とても新品には見えない。でも俺がチビの頃からこんな感じだったから、けっこう年数経ってんだろう。


「どっかこういうの扱ってるとこなら、なんか分かっかな?」

「そうかも……あ」

 何かを思い出した見たいに、ルーフェイアが顔を上げた。


「どした?」

「そういう店、行くんだった……」

 なんか予定があったみたいだ。


「急がなくて、いいのか?」

「えっと、じゃなくて……店、ケンディクのどこか分からなくて……」

 ルーフェイアはシエラ来てまだ日が浅いし、あんま出かけるほうでもないから、場所の見当がつかないんだろう。


「住所とか、分かるか?」

「えっと、うん、待って……」

 この子が持ってたバッグを漁る。


「あれ……あ、あった」

 出されたメモには、住所が書いてあった。

「これ、分からなくて……」

 俺も覗き込んでみたけど、聞いたことのない住所だ。


「調べないとダメだな。食べたら探してやろうか?」

「いいの?」

 ルーフェイアが、澄んだ碧い瞳を見開く。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ