あなたがいるから長生きしたい
夜。おばあちゃんとビデオ通話している。
「久しぶり! 元気?」
おばあちゃんはにっこり笑った。
「元気よお、豊ちゃんはどう? 元気?」
「元気元気。最近臨時収入があったからさらに元気」
「あらまあ、どうしたのお?」
「うーん……その」
俺は、どう説明していいか少し迷った。吸血鬼の王様の命を救ったとか言ったら、正気を疑われるよな。
「えっと……最近、外国の人を助ける機会があってね。そしたらその人、ものすごい富豪だったみたいで、お礼にすごい金額振り込んでくれてさ」
おばあちゃんは目をまんまるにした。
「あらまあ! いいことしたのねえ!」
「だからさ、おばあちゃんが老人ホームのお金足りなくなっても俺出せるからね。だから、信じられないくらい長生きして?」
「あらあら、大丈夫よお。でも長生きはするわ、栗田さんとできるだけ長く一緒にいたいもの」
微笑むおばあちゃんの顔は、栗田さんに恋する乙女だった。俺も微笑んだ。
「そっかあ、そう思ってくれてるなら安心だ」
その後、千歳も交えて楽しく近況を話し、ビデオ通話は終わった。
ビデオ通話が終わってから、千歳に言われた。
『お前のおばあちゃん、長生きするといいな』
「うん」
おばあちゃんの長生きしたい理由、俺もわかる。俺もできるだけ長生きしたい。
できるだけ長生きして、できるだけ長く千歳と一緒にいたい。




