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閑話 膝枕

 免許の学科の勉強が一段落ついたので、夜、久々に千歳とソファでまったりしている。千歳はこのところ解呪のお札作りが多くて、疲れてるみたいで、船を漕ぎ始めた。


「布団行ったら?」

『んー……』


 千歳は俺に体を寄せ、そのまま俺に寄りかかって寝るかと思ったら、もっと横になって俺の膝に頭を載せてしまった。そして、そのままソファの上で丸まって寝入り始めた。


「え、ええー……」


 無防備すぎるだろ!

 てか、人に膝枕する機会があると思わなかったな。まあ、千歳疲れてるみたいだし、膝くらい貸すか……俺が寝るときは、さすがに起こして布団に入れるけど。

 俺の膝なんて筋肉も脂肪もないし、固いだけだろうに、と思うが、千歳はすやすやである。まあ信頼の証といえばそうなんだろうけど。

 千歳の横顔をのぞき込む。本当に気が抜けていて、安心しきっていて……。

 別に、膝なんていくらだって貸すけど。千歳が俺に膝枕してほしい気持ちと、俺が千歳に膝枕してほしい気持ちは、似て非なるものだからな……。

 そう、俺、千歳に膝枕してほしい気持ちがある。膝枕してもらったらすごく幸せだと思うよ。でも、千歳が俺に向けている気持ちは親愛と友愛。俺が千歳に向けている気持ちは恋愛と性愛が入る。千歳には、俺のこんな気持ちを伝えられないから……膝枕して、とは絶対に言えないな。

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