番外編 金谷千歳と事態と
ワシは、和束ハルと高千穂先生から聞いた話の録音データをあかりさんに送った。和泉も聞きたがってたから、夕飯の後に録音を聞かせたら「ああー……なるほど……」と額を抑えてた。
『なんかわかることあったか?』
「その……うん……高千穗先生は、本当にちゃんとしたお医者さんなんだな、と思ったよ。和束美枝さんに、できるだけのことしようとしたんだろうね」
『和束美枝って、やっぱ病院に行ったほうがいい感じの人なのか?』
「本人が困ってるなら、行ったほうがいい。でも、その家庭環境だと行かせてもらえなかったんだろうね……」
『困ってそうだよな、本人』
「……とりあえず、二人が関わっているとしたら、計画を立てたのは和束みやび、使われてるのは和束美枝さん、と考えたほうがよさそうだね」
『うん』
後であかりさんから連絡が来て、心霊業界の他の人たちも、和束みやびが和束美枝を使って何かしてるだろうって意見になったって。とりあえず、和束みやびに会うのが最優先なんだけど、連絡取れなくなっちゃったって。だから、和束みやびには今後一切の仕事を頼まないことにしないかってなってるって。
『そりゃ、とんでもないことしてるやつに仕事なんて任せられないよな』
「それもありますけど、和束みやびの資金源を断つという目的もあります。もし和束美枝を使って子供工場をやってたとしたら、生殖医療に莫大なお金がかかってるはずなので。普通に生活もありますし」
『そっかあ、なるほど』
金がなくなったら、和束みやびも出てくるかもしれないしな。兵糧攻めって現代でもやるのか……。
でも、和束家のNo.2って言ったら相当な術師だし、稼ぎすごいよな。結構溜め込んでるんじゃないかな、長期戦になりそうだ。




