お泊り予定考えたい
千歳と朝ごはんを食べながら、お互いの今日の予定を確認し合っていた。
『ワシはちょっとずつ冷蔵庫整理しないとなあ』
「そうなの、なんで?」
『土曜から一週間空けるだろアホ』
「あ、そっかごめん」
そう、土曜から一週間深山さんのところでお世話になるのだった。俺も荷物まとめ考えなくちゃなあ。
千歳は目玉焼きをお米に乗せて黄身を割った。
『傷みやすいものから使って、使いきれなかったら作り置きいっぱい作って冷凍しとくか。あと、困ってることがあるんだけどさ』
「何?」
『ワシ、結構食べるだろ』
「うん」
特にお米をたくさん食べている。千歳の力の源は俺のお金で買う=お供えするご飯であり、特にお米がいいそうなのだ。
千歳は醤油かけ目玉焼きご飯を頬張った。
『何かあった時用に力蓄えときたいから、安全な深山さんちで米たくさん食べさしてほしいんだけど、人んちであんまりお代わりしまくるのもよくないかなあって……』
「ああ、なるほど……」
俺は少し考え、言った。
「こっちからお米一袋持ってっちゃう? いっぱい食べたいから、いっぱい炊いてくださいって言って。余ったらそちらで使ってくださいって言えば、お米今高いし喜ばれるかも」
『おっ、それいいな』
千歳の目が輝いた。
「5キロくらい持ってけば平気かな」
『10キロ持ってきたい、いっぱい食いたいから』
「すごいね……」
まあ、あちらもそこそこ人いるみたいだし、多いほうが喜ばれるかな。
「まあ、多くて困ることはないんじゃない?」
『じゃあ、10キロ持っていこっと』
今思えば、のんびりした会話をしていた。危険というのは、構えていないときにこそ来るのだ。




