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何かの備えに特定したい

 近々また和束ハルに会うとなると、やっぱり少し怖いな……何か、備えておけることはないだろうか?

 ……あの年代の人なら、Facebookのアカウントあるよな。多少投稿してた時期もあるかもしれない。

 検索してみると、すぐに和束ハルのFacebookアカウントが見つかった。大学時代の交流に使ってたらしい。個人的な写真が何枚も上がってるので、その写真を片っ端から画像検索にかける。

 画像検索で引っかかったのは、mixiのアカウント。アカウント名はエイプリル。

 mixiにはさらにたくさん個人的な写真が載ってたので、これでまた画像検索をかける。Twitterアカウントが引っかかった。アカウント名はエイプリルフール。和束ハル本人のと思っていいな。

 mixiのアカウントの方で、ごく少ない友だちアカウントを探ると「たかちほ」と言うアカウントがあった。高千穂先生もいるな。

 mixiの方は当たり障りないことしか投稿がなかったが、Twitterのアカウントを見ると、仕事の愚痴・怨嗟・家族への恨みばかりだった。俺は、和束ハルが世界を壊したくなった理由を少し理解した。

 俺は取れる範囲でウェブ魚拓を取り、狭山さんに「すみません、お願いがあるんですが」とLINEを送った。


「なんでしょう?」

「和束ハルのmixiとTwitterアカウントを特定して、魚拓も取ったので、それを狭山さんに持っておいていただきたいんですが、いいですか?」

「どういうことです!?」


 驚く狭山さんに、俺は特定方法と、近々和束ハルに会うので、その時何かされたら怖いから【備え】を持っておきたかったことを伝えた。


「うわ怖、本名だけでそんなに特定できちゃうんだ……」

「割と詰めが甘い相手だからできたことですね、気を使ってる人ならこの方法じゃ特定できませんよ」

「まあ、そういうことなら預かっときますよ」

「ありがとうございます」


 千歳に一連のことを話すと『探偵になれるんじゃないか、お前』と驚かれてしまった。


『mixiってよく知らないけど、Twitterってそんなに見られて恥ずかしいもんか?』


 まあ、千歳は本名でやっても知り合いに見られても恥ずかしくないことしかSNSに書いてないからなあ。


「リアルでは言えないことをネットで吐き散らしてる人は多いからね。和束ハルはそれだったから、「俺たちに何かしたら狭山さんがお前のTwitterアカウント晒すぞ」はそれなりに効果あるかなって」

『夜中に書いたポエム人に見られるようなもんか?』

「言い得て妙だ」

『まあ、確かに恥ずかしいかもな』


 千歳は納得して頷いた。休日を潰して調べたから、それなりに効果あって欲しいけど、どうなるかな。

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