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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第12シーズン

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番外編 怨霊千歳の対決

 ワシはとにかく文京区、根津神社を目指してすっ飛んでいった。

 下を見ると、道の端に座り込んでいる人や倒れてる人がいて、根津神社に近づくにつれてそういう人が増えてきてる。くそっ、もう霊障がひどい!

 東京に入ると霧が濃くなってきた、和束ハルの影響か?

 霧の向こうに根津神社が見えてきて、本殿から生えた巨大な影が鎌首をもたげた。

 女の上半身、太いヘビの下半身。下半身のヘビは本殿に巻き付いて、尾はあちこちに枝分かれしている。


『……和束ハルか、お前が!!』

「来たか、怨霊」


 女は、にやりと笑った。

 ワシはできる限りでかくなって、和束ハルに組み付いた。


『この野郎、やめろ! 霊障撒き散らすのだけでもやめろ!』

「やめろと言われてやめるボケがいるかあ!」


 和束ハルは組み付いたワシを逆に掴んで、ものすごい力で引き剥がしてぶん投げたので、ワシはびっくりした。これまで霊力で互角の相手とやり合うことなんてなかった、それが、今の和束ハルは互角、いや、もしかしたら……。

 でも、諦めるわけには行かない。緑さんはワシに和束ハルの臍の緒を預けてくれたんだ。ワシが和束ハルをどうにかしなきゃいけないんだ。

 臍の緒は……ワシの体にくるんで使おう、ワシの体結構自由自在だから、武器みたいなのを作ろう!

 ワシは、手に霊力を込めて、こねて、刀みたいな形のものを作った。中には和束ハルの臍の緒と、ワシの守り刀を入れた。刀の使い方なんて知らないけど、でかい刃物ってだけで役立つだろ!

 ワシは思い切り振りかぶり、和束ハルに切りかかった。刀は和束ハルの肩にざっくり刺さったけど、和束ハルは不敵に笑った。


「無駄や、うちが何も考えとらんわけないやろ!」


 刀が刺さった傷口から肉芽が盛り上がり、刀はあっさりと外れてしまった。


『くそっ! この!』


 何度も切りかかって、いいところまでいくんだけど、そのたびに回復されてしまう。


「うちの体の一部でも手に入れたか? 髪の毛くらいならあってもおかしないと思ってなあ、対策くらいしとるわ!」


 切ってダメなら刺すならどうだ!

 ワシは上に思い切り飛び上がって、和束ハルが見上げるのを見下ろしつつ背中に回り、後ろから心臓をめがけて全力で突き刺した。

 和束ハルは吠えた。


「そんなんでやられるかあ!」


 やられるとは思ってない。でも。

 ワシは和束ハルを背中から突き倒して、刀で地面に縫い付けた。


『お前をここから動けなくするのはできるぞ!』


 和束ハルはワシを振り返り、舌打ちした。


「多少の間や、日本中から霊力を吸い取りきればふっ飛ばしたる!」

『……多少あればいいんだよ。いいか、あんたの大事な人が高千穂先生ってこと、バレてんだぞ』


 和束ハルの眼の色が変わった。


「何したんや……」

『話聞いただけだけど、和束ハル対策本部に連れてくって言ってたし、どうなるかな』


 そう言うと、和束ハルは全力でもがき出した。


「この……この、許さん! 高千穂さんを、高千穂さんを!」


 あんまりびたんびたん跳ねるから、抑えきれなくてワシも跳ねた。くそっ、マジで多少の間しか抑えきれないぞ!

 その時、1台の車が全速力でやってきて、ワシらの前で急ブレーキをかけた。

 車からバラバラっとでてきた人達を見て、和束ハルは叫んだ。


「高千穂さん!!」


 和泉に連れられて、高千穂先生がそこにいた。

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