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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第11シーズン

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番外編 和束ハルの観察と目論見

 和泉豊と怨霊は、何事もなかったように暮らしている。今朝は二人で何か宣言していた。


「なんとしても年末年始休む!」

『なんとしても年末年始休む!』


 そう言って、土曜なのに二人で仕事している。


『御札、絶対27日までに終わらせるんだ』

「俺も、27日に仕事締めたい……」


 怨霊は、私の捜索に使うための札に霊力を込めている。きちんとした術式の札ではあるが、それで見つかるような真似をするわけがないだろうが。

 怨霊は、手を動かしながら和泉豊に話しかけた。


『クリスマスはちょっと料理に時間かけたいからさ、その分の時間も作りたいんだ』

「丸鶏焼くため?」

『他にも、作りたいサラダとかスープがある』

「そっかあ、楽しみにしてるね」


 和泉豊が怨霊に向ける柔らかい笑顔は、怨霊の料理への揺るぎない信頼という感じだ。優しいだけが取り柄の、何の脅威もない人間にしか見えない。

 ……見えないだけだが。

 怨霊の力を狙うに当たって、和泉豊にはさんざん邪魔されてきた。ひょんなことで怨霊に祟られただけの一般人だと思っていたが、確かに一般人ながら、怨霊を助ける覚悟の決まり方が尋常ではない。

 もう少し地道に力を集めることにしたが、怨霊の力で邪魔されるだろうし、怨霊と事を構えるとなると、やはり和泉豊が不確定要素だ。何とかして無力化したい。

 しかし、和泉豊に害を与える系の手段は完全に封じられている。まあ一度殺そうとしたし、無理もないのだが。

 無力化……害を与えずに無力化する方法はないか……。何とかして役立たずに……。

 あ、そうだ。

 あれなら、害とは見なされない。むしろ益、祝福、長寿と見なされる可能性がある。

 しかし、私の術式をもっても、ある程度霊力がないとできないな……まあ、朝霧春太郎から霊力を奪う算段はある程度立ったから、その霊力を使おうか。

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