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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第11シーズン

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仕事はやっぱり気を張りたい

 千歳に東京の相楽屋って店に誘われたので、俺が仕事で東京に出る日に落ち合って、相楽屋に行くことになった。

 俺も相楽屋について調べたが、本当に普通の店のようだった。定食屋兼居酒屋という感じらしい。紺の暖簾に「相楽屋」と白く染め抜いた店構えの写真があった。わざわざ東京まで食べに行きたい店ではないけど、まあ千歳を構成してる人の思い出の店だしな。

 で、俺は東京に取材に行く日のために、今日、久慈さんと嬉野さんとでリモート打ち合わせをする。なので、部屋着からまともな服に着替えてきた。そしたら、横の机で御札の仕事してた千歳に『いつも思うんだけどさあ』と言われた。


『上はともかく、下は着替える必要なくないか? どうせ画面に写んないだろ?』


 俺は苦笑した。


「残念ながら、それは素人の意見と言わざるを得ない」

『えー、なんでだ!?』

「意外とねえ、立ち上がることがあるんだよ。あっちの資料取ろうとか、ちょっと離席しますとかの時に」

『そうなのか?』


 千歳は疑う目つきだ。でも俺も、いつも下まで着替える理由があるのだ。


「もうずいぶん前の話だけどさ、クライアントと打ち合わせしてる時に、そのクライアントがちょっと資料取ろうとして立ち上がったら、下トランクスだけだったことがあって」

『ええー!?』

「それまでは俺も上しか着替えてなかったけど、似たようなこといつやらかすかわかんないと思って、下まで着替えるようになったんだよね」

『そ、そうか……』


 若干引きつつも、千歳は納得してくれたようだった。


『じゃあ、まあ、打ち合わせがんばれ』

「うん、ちゃんと打ち合わせして、ちゃんと東京で仕事して、相楽屋でおいしくご飯食べられるようにする」


 せっかく千歳と外でご飯食べる時に、仕事の愚痴とか言いたくないしな。まあただの定食屋だけどね。

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