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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第9シーズン

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番外編 金谷千歳の理解

 玄関から踏み込んできた九さんは「続けろ! まだ助けられるかもしれん!」とワシに叫んだ。

 何? 何でいるんだ? 和泉、何かされたから心臓が止まったのか?

 九さんはワシのところに駆け寄って、右手を和泉の頭にかざして、その右手にとんでもない霊力が宿っていた。


「祓えたまえ、清めたまえ、神ながら守りたまえ、幸えたまえ!!」

『な、なんだ、何するんだ!?』


 和泉にものすごい量の霊力が流れて、和泉の体がびくん!と跳ねた。


『和泉!!』


 ワシは霊圧でふっとばされてしまい、部屋の隅まで転がってしまった。ま、まずい、和泉の心臓マッサージ続けなきゃいけないのに!

 慌てて起き上がったら、咳き込む音が聞こえた。和泉から。


「う、ゲホッゲホッ、うう……」

『和泉!!』


 ワシは和泉に飛びついた。和泉、息してる、心臓マッサージしてないのに顔に血の気が戻ってる、生き返った!!

 九さんが大きくため息を付いた。


「よかった、なんとかうまくいったようじゃ……」

『い、和泉、何かされてたのか!?』


 ワシは和泉を揺さぶったけど、和泉はうめくだけで、話すどころの騒ぎじゃないみたいだった。九さんが言った。


「とりあえず救急車を呼べ、後は病院に任せたほうがいい。それでのう」


 九さんは、ワシの肩に手を置いた。


「お主の守り刀には欠陥がある。今、峰家当主がそれを補填する術式を持ってきておる。それを守り刀に入れて、落ち着いたら、妾たちが隠していたことをすべて話そう」


 気が動転してたから聞こえてなかったけど、玄関のチャイムの音がずっとしてたのに、今気づいた。ワシが救急車を呼んで、何があったかと住所を説明してる間、九さんは玄関の鍵を開けて、そしたら知ってる人がたくさん入ってきた。峰伊吹さん、緑さん、狭山先生、南さんも。

 狭山さんが真っ先に「和泉さん!」と叫んで、九さんが「蘇生はできた、今千歳が救急車を呼んでおる」と落ち着かせていた。


『和泉、和泉、今救急車来るからな、大丈夫だからな』

「うう……」

『痛いか? ごめんな、本当にごめんな、心臓マッサージしてたら肋骨折っちゃった、本当にごめんな』

「う、つう……」


 和泉は呻きながら、うっすら目を開き、まだあんまり焦点が合ってないながらワシを見た。


「千歳……ごめん……」


 その言葉で、和泉がワシになにか隠してたことを、確信した。

 伊吹さんがワシに声をかけた。


「千歳さん、申し訳ありません。これを守り刀の装飾の中に入れてください」


 それは折りたたんだ和紙で、ワシは何があったのか知りたかったから、すぐ守り刀を体の中から取り出して、守り刀が入ってる袋の中に入れた。


『何があったんだ!? 和泉は大丈夫なのか!?』


 守り刀をまた体に入れてそう聞くと、緑さんに言われた。


「できるだけのことはしたわ。とりあえず、和泉さんの容態が第一だから和泉さんを病院に運ぶの優先して。多分千歳ちゃん一緒に乗ってって言われるから。あと、霊力流したのはAEDで電気流したって言っておいて」

『う、うん』

「私達は車で救急車についてくから。長い話になるから、とにかく先に和泉さんを病院に任せたいの」


 その後、救急車が来て、和泉は担架に乗せられて運ばれた。ワシも一緒に救急車に乗って、救急隊員の人にまた何があったか聞かれた。和泉も意識レベルの確認ってことで名前とか生年月日とか聞かれてたけど、ずっと痛そうにうめいててワシはまた泣きたくなった。

 病院について、和泉は病院の奥に運ばれていった。病院の人に病院の受付で待っててくださいって言われて、それっぽいところに行ってしばらくしたら、さっきの面々がワシのところに来た。

 緑さんが言った。


「千歳ちゃん、隠してて本当にごめんね。この一ヶ月くらい、和泉さん、ずっと大変だったの」


 そしてワシは、和泉が隠してて、みんなが隠そうとしてたことを、全部聞いた。

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