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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
第9シーズン

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番外編 朝霧緑の推理

 千歳ちゃんに二回も有害な術を仕掛けた人間を、特定できた、と思う。

 和束ハルだ。彼女の霊。今、筆跡鑑定を頼んでいるけれど、素人が見比べてわかるくらいに、千歳ちゃんに仕掛けられた術式と和束ハルの生前の筆跡はそっくりだった。

 ここまで来るのに苦労した。和束天氏も、高千穂先生も、術式や医学研究など自分の得意分野にしか興味なくて。


「ハルの筆跡なんぞわからんですわ」

「ハルちゃんの筆跡には興味なくて、わかりません」


 という答えしか得られなかった。ふざけんなコラ。

 結局、関西勢と広く連絡を取り、和束ハルに術式を外注していた家から和束ハルの書いたものを探して送ってもらって、彼女の筆跡が判明した。

 和束ハルは、術式を組み立てる技術はとても高かったようだ。けれど、それを十分に評価されていなかった。彼女の書いた術式は、彼女が術式を納めた家の手柄になっていたし。不妊だったらしいのも含めて、相当フラストレーションの溜まる人生だったんじゃないか……と思う。不妊で相当責められるのは、身にしみて知っているし。

 でも、なんで千歳ちゃんを狙うのか。悪霊にも、わざわざ取り込まれに行った可能性がある。一体、なぜなのか。

 千歳ちゃんに害を与えたら……これまでの経験から、中の多数の霊が飛び散って、大惨事になると考えていい。

 ……大惨事が目的なのだろうか? そんなに世界を憎んでる、とか?

 しかし、弱い霊だと、感知しにくい。和束ハルが今どこに潜んでいるかも全然わからない。ここまでくれば、私以外の人の手も借りて探せると思うけど、どこから手を付ければいいやら……。

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