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子々孫々まで祟りたい 〜転んで祠を壊しちゃったら怨霊が子々孫々まで祟りに来たけど「俺で末代」と言ったら怨霊が困り始めて子孫を残させようと奮闘しだした件について〜  作者: zingibercolor・種・がくじゅつてきあかげ
23シーズン

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1011/1029

番外編 金谷千歳の宣言

 ワシは朝イチでお見舞いに行った。和泉は前と同じ病室にいた。


『おはよう! 大丈夫か!?』

「千歳! 久しぶり!」 


 ワシは和泉に会えて、とっても嬉しかったけど、すぐ心配になった。直接会うと、和泉は前よりももっと頬がこけて見える。


『食べてるって聞いてたのに、なんか前よりもっと痩せてる気がする……』

「うーん、今日はメイバランスもプロテインゼリーも食べれたんだけど、やっぱりカロリーまだ足りないみたい」

『そっか……』


 ワシはベッドの傍らの椅子に座った。


『ワシ、何でもしてやるぞ』

「何でも?」

『何でも』


 和泉は少し考えて、それから言った。


「……手を握ってくれない?」

『うん』


 ワシは、両手で和泉の右手をそっとつつみ込んだ。骨ばった手。去年の春に手を握ってもらったときより、ずっと痩せた手。

 手を握る、か。恋人同士なら、普通にすることだ。和泉は、ワシとずっとこうしたかったのかな。やっとこうできたのかな……。


『あのさ』

「うん」

『お前の気持ちに気づかなくて悪かった』

「いいよ」


 和泉は、少しさみしげに微笑んだ。ワシは、ずっと和泉につらい思いをさせてたんだよな。


『あのさ、ワシもお前が大事だよ。ずっと一緒にいるつもりだ』

「え、本当!?」


 色めき立つ和泉。


『でも、お前が自分の子供よりワシが大事なんて信じられないから、ワシはお前のそばで、お前がいい女と結婚できるように引き続きやっていく』


 とたんに和泉はしぼんだ。


「信じてくれないのかあ」

『つーわけだから、ちゃんと体治せよ、再発とかするなよ』


 和泉はじっとワシを見つめ、そして言った。


「ねえ、千歳」

『なんだ?』

「俺が一生結婚しなかったら、そしたらずっと千歳が好きだって信じてくれる?」


 は!? こいつマジで一生独身のつもりなのか!?


『だからなんでそんなにワシのこと好きなんだよ!』

「一言じゃ説明が難しいな」


 和泉は屈託なく笑った。


『説明しなくていい!』


 でも、久々に会えた和泉は幸せそうに笑ってる。まあ一応はこれでいいのかな。ずっと一緒にいて、ずっと大事にすれば、一応はこれでいいのかな?

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