表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/354

第91項「新前華南side⑳~初めての男性との休日のお出かけ編その2~」

私は、高島さんに気づかないようにそっと彼の背中側から近づく。


高島さんの姿は駅の建物の入り口から存在が分かった。

仕事の時とは違うが、他の人とはオーラが圧倒的に違うのだ。


それにこの場所まで向かう際に、すれ違う人の会話から私が思い当たる人の特徴が聞こえてきた。


”黒縁のメガネをかけていた男性とってもかっこよかったよね~。それに髪型も整っていて清潔感があったしそれに姿勢がとても良かったよね~。ほんと、声かけようか迷ったもん。わたし…。””いや、あんたじゃ、振り向いてくれないよ~。ああいう人はもう既に恋人がいるものだよ~。諦めなって”


そんな自分と同じくらいの女子大学生の2人組の方に目を向ける。


私の予想だけど高島さんいろんな人に注目されていることに全く気づいていないだろうなぁ…。


観察力は高いけど自分の事を見ている事には全く気付かないかなり鈍感な人だと思う。


まぁそれが彼の良いところではあるけど、高島さんの良さが他の人にも知れ渡ってしまうのがとても惜しいなぁと思う気持ちはある。


ちょっと悔しいからからかってみよう…。


高島さんだと確認して後ろから近づく。

彼の頭の方まで手を伸ばすのが大変だったが、少し背伸びをして私の手を彼の目もとに覆う。


「だ~れ~だ?」

この時点で私はかなり緊張していた。


いままで男の人にこんな真似はしたことは無い。

なので目元を覆っている私の手はとても震えているなとと自分でも分かる。

でも高島さんの反応を見たいという気持ちが勝ってしまいいまこのような状況なのだ。


私は、なかなか高島さんが答えてくれなかったので”もしかしてこの人高島さんでは無い?”と今になって焦りだす。


それにこのような行為ってさもう遅いけど恋人になった人がやるのは理解できるけど私と高島さんの関係って書類上はビジネスパートナーの関係なのよね…。


今になってめっちゃ恥ずかしいんだけど…。

はやく答えてよ~。高島さ~ん。

「ねぇ~高島さん早く答えてよ~。わたしはだ~れだ?」


なかなか返事が無いので私は彼の声が聞こえるまでの時間がとても長く感じられた。


早く私にあなたの声を聞かせてください…。


「その声と歩き方は華南さんだろ?」


確かにいま私は高島さんの目を覆いながら声をかけたが、”歩き方”の時点で気づいていたとはこの人にはいつも驚かされる…。


たぶん高島さんさんに関わってきた人の歩き方や癖、性格と言った情報は全て彼の頭に内蔵されているんだろう…。


「はい。せ・い・か・い!!よくできました!!」


私は少しテンション高めで問題の回答が合っていた生徒に正解を言うように褒める。



「家がとなりなんだから集合場所まで一緒に行っても良かったんじゃね?」


この人分かっていないなぁ…。

まぁこの人女性とのお出かけが少ないから今日は多めに許してあげようかな…。


気になっている人とのお出かけで最初のスタートともいえる集合場所に集合するという行為は恋する乙女にとってとてもわくわくしそして相手の人がどういう服装やアクセサリーを身に着けているのかこの原点というかこの時間が楽しみであるから例え気になっていると普段隣同士の家に住んでいたとしても家周辺以外の場所で集まって行くというものが醍醐味だと思う。


まぁそれを思うのは女性が多いのかもしれないけどねぇ…。


「女の子はお出かけであっても集合場所に待ちあわせてから一緒に行きたいものなんですよ。」


私は素直に伝える。

たぶんこの考えは多くの恋する女性が共感する事だと思いたい…。


高島さんは”乙女か?”と返されたが多くの女性に共通する事項だと思う。


私は高島さんの服装を上下見る。


普段の仕事で着ている黒基調の服ではなくて、白っぽい服とかも取り入れていて新鮮な気持ちだった。


それに一番目がいったのはさっきすれ違った人達の会話から聞こえていた”黒縁めがね”をかけていた事だ。


高島さんは普段あまり私が着ている服について褒める事は全くないが、今日はちゃんと私が普段とは力を入れてオシャレして服装を選んできたことに気づいてくれた


”とても似合っているよ~!!”


この誉め言葉を高島さんの口から聞けるなんて普段の仕事をしている時と比べると考えられない。


それに少し顔を赤らめながら1つずつ褒めてくれる少し女性の服装について褒める事が慣れていないようなすこしたどたどしさが醸し出されていて可愛いと思った自分が居た。


服もそうだが、何よりも嬉しかったのは、普段仕事の時かけているメガネではなくオシャレ寄りのレンズが丸い形のメガネをかけていたことにすぐ気づいてくれたことだ。


改めて思ったが、自分以外の事になると彼の観察力の高さが発揮される。


観察力は仕事で身に着けたものだとは言っているが、私が知る限りで観察力のレベルは断トツ高いと思う。


そしてメガネをかけている女性について聞いてみたら、”好きだよ”と言われ私の事ではなくてメガネをかけている女性が”好き”という意味だなと理解した。


でも思っていた返事と違い少しびっくりしたのと”好きだよ”の対象が私では無いのが少し残念だった。(そりゃぁそうだけどね…。)


メガネをかけている女性が好きだったとは知らなかったので今後仕事の時も色んなメガネをかけてみようかなと思った。


”好きだよ”の対象が私では無かったがあの高島さんから”可愛い”という言葉を最初から聞けたのは驚きだったしなんか妙に嬉しかった。



その後映画を観る為に二子玉川に向かっている途中で高島さんの事を今日のお出かけの間は”先輩”で呼ぶことの許可を得ることができた。


私は先輩の大きい背中の後ろではなくていつも仕事で歩く際よりくっついて歩くことにした。


少しでも高島さんとの間隔があったのでまずは物理的に距離を縮める事にした。


彼は”え?”という反応を示していて驚いたようだったが、だんだん諦めるようになり受け入れてくれるようになったので嬉しかった。


二子玉川駅に着き映画が始める前に食事をした際に私が何かを食べたら先輩も何かを食べ私が飲み物を飲んだら先輩もそれにあわせていて”ミラーリング”っていうんだっけ?


なんか私の所作に合わせて高島さんも同じ動きをしていてなんか親しみを持ってしまったので、私は少し無理なお願いかもしれないが、高島さんを少しからかってみる事にした?

はたしてどういう反応をされるのか…。


「先輩がたのんだオムライスを一口貰っても良いですか?」っと…。


ただ、この自らが招いたお願いでそのあと恥ずかしい想いをする事になるとはこの時点で想像できなかったのだ。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ