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第81項「アフタヌーン・プランニング」

ながめです

俺は華南さんが授業を終わるのを家で待っている。

俺自身は授業は週に1回しかないので、今日は午前中は自分の家の掃除などの家事をやったあと合鍵で新前さんの家にお邪魔した。


一応契約の内容として華南さんが居る時は彼女の仕事部屋に入っても良い事になっているが、本人は大学なので空気の入れ替えとかもできない。


もう少し融通が利くと良いなぁと思う。あとで提案してみよう。


その為俺は、キッチンや居間の掃除をこなしていく。


舞美さんは俺がこの家に入った時にちょうど出ていった。


俺は大まかにこの家の共有スペースの掃除が終わり昼食の準備をする。


少しずつ春から初夏に近づいているので、初夏にそった品を作るのが良いのだろうが、

冷蔵庫には中途半端に残っている食材を使ってチャーハンを作ることにする。


作り方は世間で出回っている作り方なので説明は割愛しよう。


「ガチャガチャ」


家のカギが開いたのと同時に「ただいまぁ~。」の声が聞こえる。


俺は9割がたできているチャーハンを再加熱してパリパリに焼くイメージで仕上げに入る。

チャーハンは漢字で表現するなら焼き飯だからねぇ。


食卓にチャーハンが入った皿を配膳し残ったチャーハンには茶碗とかに入れてあとで舞美さんにでも食べてもらうとしよう。


「いただきます。」

俺と部屋銀に着替えた華南さんは2人で昼食を摂り始めた。


華南さんの部屋着ってけっこう普段外に居る時と違ってラフな格好何だなと思った。

前に丈瑠がデートじゃなかった女性とお出かけする際に食事をする際に相手の人の所作に合わせて自分も動く”ミラーリング”を今意識してみよう。


確か、さりげなくやるのが良いって言っていたけどな…。

意外と難しいなぁ。さりげなくというのが。


「ごはん作ってもらってありがとうございます。高島さんが作るご飯って本当美味しんですよねぇ。」


今日の昼食も彼女の口にあったようだ。

いつもけっこう緊張感を持って作っているので華南さんのその声を聞くと自然と力が抜ける感じがする。


「お、おう。まぁ。それが俺の仕事だからなぁ。」


「食器は私が洗いますよ。」


「いや、悪いなぁ。じゃあお願いするわ。」


食器に関しても本来は俺の仕事の一部だから本当は引き下がるわけには行かないけど前に”たまには私にも手伝わせてください。”と言われたので今回は引きさがるとしよう。


でもこうやって”私がやりますよ”と言ってくれる女性はポイント高いんじゃない?と思う。


「高島さんは次の週末にどこかに行くかをこの後決めるので先に考えておいてくださいよ~。」


「おう。分かった~。」


俺はスマホのメモに以前丈瑠に教えてもらいながら作ったお出かけプランが記してある

ドキュメントを開きしばらくスクロールしながら華南さんが食器を洗い終わるのを待つ。


「お待たせしました。高島さんどこか行きたい場所とかありますか?」


俺の対面に座るのかと想ったら俺の真横に座ってきた。


めっちゃ近い。そして良い匂いがする。

ただ、週末にどこに行くかを2人で考えるだけなのに何か緊張するなぁ。


しかも”2人”で出掛けるってほぼデートってことなんじゃね?


いやいやでもデートとはお互いもしくは片方が好きな場合に男女ででかける事を指す言葉である。


俺の場合は華南さん他の人より少し深く関係があるだけなので”好き”かどうか分からない。

だから、これはデートではない。ただのお出かけだ。そう思い込もう。うん。


「お、おれはだなぁ。ざっくりとしたプランみたいのを考えてみたから今から話すな。」


「考えてくれたんですね。はい。教えてください!!」


「最初に午後スタートくらいで良いのかなと思って、映画を見てそのあとウィンドウショッピングって言うの?なんかショッピングモールみたいな場所でぶらぶらしてその後夕食を摂って少しぶらぶらして帰るみたいな感じなんだけどどうかなぁ?俺あんまり人と一緒に出掛ける事が少ないからこういうのでいいのか分からないけど…。」


「いえ、十分伝わりましたよ。高島さんが考えてくれたプランについて。」


「そうか。よかったわ。」


俺は手汗を拭きながら華南さんの考えを聞く体制になる。


この人小説家でしかも恋愛を扱っている作品を書いているから色んなデートプランとか考えていそうな気がする。


「私が考えたのは、最近映画を全然身に行けていないので高島さんと同じで映画は行きたいですね。ただ、午後スタートではなくて10:00~17:00くらいの時間設定で10:00くらいに家を出て映画館付近に昼食前くらいに着いて早めに軽くお昼を摂ってそのあと12:30から上映が始まる映画を見てそのあと鑑賞した映画の感想を言ってからウィンドウショッピングをして何か買いたいと思うものがあれば購入するっていう感じが良いんじゃないですか?」


「なるほど。そのプラン良いねぇ!!華南さんが考えてくれたプランの方が良いわ。」


「全く今言った行程でなくても良いんですけど…。映画に行きたいという気持ちは両者同じみたいなので映画を入れたプランにしましょうか?」


「おう。そうだな。」


「じゃあ。映画の席事前に予約しませんか?」


「おう。確かに先に予約しておいた方が良いなぁ。でも今どういう映画をやっているんだろう。」


「高島さんは普段映画を見に行くときどういうジャンルを見ますか?」


「う~ん。大体アニメの劇場版の作品とかが多いかなぁ。あとは前に妹と映画見た時はアニメではなくて実写版の映画とか見た気がするなぁ。そういう華南さんはどういう映画を見たりするんだ?」


「私も高島さんが言ったようにアニメ作品の劇場版を一番観に行きますね。あとは、テレビドラマでやっていた作品の映画版みたいな作品とかもたまに観ますね。けっこう描写とかが自分の作品作りの参考とかになるので勉強しながら観ている感じですね。」


さすが、現役小説家さんは観るべきポイントが俺みたいなただの読者とは異なる視点でその作品を見ているんだなと認識する。


俺は画面をスクロールしながら現在公開されている作品群を見る。


”お試し同棲してみたら隣の住人が俺の初恋だった件”という俺が少し気になっている作品が並んでいた。


まだ、原作すら読んでないからちょっと気になるな…。


「なるほど、大体観るジャンルも華南とは似ているところ多いんだなぁ。今見ていて気になったのがあるんだけどさ、”お試し同棲してみたら隣の住人が俺の初恋だった件”とかどうかね?」


「わたし、その作品聞いたことあります。主人公が恋人と付き合って同棲生活を試しにしてみない?と相手の女子から誘われて同棲生活を期間限定でする事になったんだけど、主人公達のとなりに住んでいる住人が男主人公の初恋の人で、実はその女性も男主人公のことが当時から好きで今でもその男主人公に気持ちがあるというラブコメディですよね。私もそれ気になるのでそれにしませんか?」


「いいよ。じゃあ時間と席も決めようぜ。」


「開始時間は…。けっこう埋まっているみたいですね。一番早くて14:30スタートですね。時間はそこにしましょう。あとは席の場所ですね。どこにしたいとか希望ありますか?」


「後ろの方の端側が良いんじゃないか?」


「後ろ側の端ってもう少し真ん中に行きましょうよ~。」


しょうがないだろ。後ろ側の端が一番陰キャが落ち着ける場所なんだから。


まぁこんなことを華南さんに言ってもしょうがない。


「高島さん、プレミアムシートを初めての利用だったら今なら2人で500円引きって書いてありますよ。これにしましょうよ~。値段もおさえられますし。」


値段をおさえられるのはお金が無い学生にとってありがたい…。


だけど”プレミアムシート”ってなんだ?

電車でプレミアムシートを備えた車両があるというのは聞いたことあるけど、それと同じようなことなのかな?


「ああ、まぁそれで良いと思う。」


俺は曖昧に答える。

この判断があとで大変なことになるとはこの時点では話からかった。


「分かりました。それで予約しますね。いやぁ。当日まで待ちきれませんねぇ。あとは、午後スタートにしましょうか。12:00くらいに駅の改札のコンコースのところに集合にしませんか?」


「分かった。よろしく頼むなぁ。」


こうして俺たちの初デートではなく俺の女性とのお出かけプランニングは完成したのである。


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