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第80項「空は既に暗いが、心は明るめ」

お出かけに誘う回

近々この2人のお出かけ回に突入すると思います。

仕事が終わり俺と華南さんはラッシュ時間で電車内が混みすぎていて最寄り駅で降りる事ができず次の駅でやっと降りる事ができた。


普段使っている最寄り駅と今いる駅との間に俺らが住んでいるマンションはあるのでいつもよりは歩く距離が長くなるが、お互い相手に話したいことがあるという事からまぁ歩くのもそこまで苦にはならないだろう。


改札を抜けてマンションまでの道に歩いている人は少なく、街灯もあまりないので視界もそこまで明るくなくあまり見えない。


俺らは駅の改札を出てもしばらくは黙ったままだった。


華南さんの横を歩きながらどうやって伝えるかを考えていた。


女性に出掛ける事を誘ったことは妹を含めても今までの人生において無いかもしれない。


妹と出かける際はいつも聖奈の方から誘ってくるからだ。


「あのさぁ…。」


「高島さん。あのぉ…。」


俺と華南さんの両方から声が漏れる。


同時に話し始めたことに気づきお互い顔を見合わせる。


「あ…。ごめん。先に話して良いよ。」


この後少し悔いることになるとはこの時点では思わなかった…。


「あ…。すいません。高島さんに言いたかったことは2つあるんです。1つ目は…。」


1つ目はなんだ?仕事のサポートが不満とかそういう話かなぁ…。


「1つ目は、4月くらいに私とビジネスパートナーとして契約書を書いた時に給料日を決めたと思うんですけど、今日がその給料日の日なんですよ。それで、あとで5月までの給料分渡しておきますね。」


あ。そうか。給料日か…。すっかり忘れていたわ。


「お、おう。…ていうか、すっかりお金の事なんて忘れていたよ。」


「じゃあ?いらないですか?」


この人男性をもて遊ぶのが好きな少しS気あるのか…。


「え、そんなこと言わないでよ。俺も年金代とか家賃とか払わないといけないんだから…。給料が無いとけっこう来月からの生活が悲惨なことになるから、給料欲しいです。」


「冗談ですよ。私は、そんな鬼のような事はできませんしそれに一応先輩に当たりますし。」


”一応”ってなんだよ。引っかかる言い方だなぁ。

なんか含みを持たせる言い方するのは勘弁してほしいわ。


まぁ、でも一応俺の方が先輩であることをこの人は認識しているようで良かったわ。


「それで、2つ目の話なんですけど、良いですか?」


まだ、続きがあるのかなぁ。


「お。おう?なんだ?給料以外にまだ大事な話か?」


「はい。最初の方はあくまで前菜レベルなんですけど、2つ目はメインディッシュ級くらいのレベルですね。…あの実は私もちょうど今日が給料日なんですけど、こんどの休日にどこかにでかけませんか?」


ん?おれなんかお金関係の話が続くイメージで居たからなんか予想していたのと違う事を

いま言われた気がする。


「え?」


「だ・か・ら、”今度私と一緒に休日どこかに一緒にでかけませんか?”と誘っているんです。」


夜の暗闇で華南さんの顔の表情が良く見えないが、なんか少し恥ずかしがっているような感じがした。


「お、おう…。」


なんか曖昧すぎる反応をしてしまったと思った。

そして先に言われてしまったなと思った。

あれだけ頭の中で出掛ける事を誘うイメージまでしていたのに…。


俺って奴は…。


「その反応は一緒に出掛けても良いという反応ですか?それとも突然女性からおでかけに誘われたことが無いから少し情報量が多くて処理が追いついていなくて考えこんでいる感じですか?」


「いや、確かに…。俺も女性から出掛ける事を誘われたことないのは事実だからそれに少しびっくりしたのは本当だ。それに…。お、おれも華南さんに今度の週末とかにどこか行かないかと誘おうと思ってたからなぁ。たまには机から離れてリフレッシュした方が良いと思ってさ…。」


俺は何を言ってんだろう…。まぁ理由はとりあえずこれで良いだろう。


実際の理由とは少し異なる所もあるけど…。

でも先に言われてしまったなぁ。

こういうのって普通男性の方から先に誘うと聞いたことがある。


「え…。そうだったんですか…。でもお互い休日に一緒にどこかに行こうと考えていたんですね。

高島さんと休日どこかにでかけられるのは素直に嬉しいです。いつ行きましょうか?」


華南さんは少し嬉しそうな顔をしている。


「6月の1週目の土曜日とかはどうだ?」


俺は頭の中に記憶してある華南さんの仕事のスケジュールを思い出しながら提案する。

自分の仕事は一応手帳にメモはしてあるが、頭の中にも整理されている。


「あ、確かにその日なら仕事の予定ありませんもんね。その日にしましょう。どこに行くかは家に着いたら一緒に考えましょうよ。初めて一緒にでかけるんですからプランから一緒に考えた方がきっと楽しいですよ。」


「おう。そうだな。そうしよっか…。」


俺たちはマンションの部屋の明かりを見ながら残りの道を歩いた。


俺は先に言われてしまったという後悔の念もありつつ妹以外の女性と出掛ける事の不安感と新しい世界を知ることができるのかもしれないというドキドキ感でハートの色が穏やかな色に染まった気がした。


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