第78項「新前華南side⑱ 過去と現在と決心」
私の名前は新前華南。
春から北海道の大学から首都圏総合大学西東京キャンパス文学部に編入してきた現在大学3年生だ。
私はいま、同じ大学の経営学部所属の一つ学年が上の高島俊明さんという人に恋をしている。
彼を知ったのはまだ、桜の花びらが少しずつ散り花びらの絨毯の上を東京の大学に通うことが実現できた喜びと不安で溢れていた時にその人とは出会った。
彼とは正門の近くでぶつかった時に手帳を拾うのを忘れてそのまま一言謝って去った後に彼がその手帳を持ってきてくれたのが一番最初のきっかけになるのかもしれない。
私は、あの時声をかけてもらったあの瞬間を今でも鮮明に覚えている。
髪の量は多く顔は良く見えずどういう顔なのかその時は見る事が出来なかった。
ただ、身長が高く男の人らしいしっかりとした体格で正門の前に居るような守衛さんとかとはオーラが違って見えた。
その時はこれで終わりだと思っていたが、1週間後の水曜日、私が履修している授業の時に座る場所が彼のとなりの席だった。
座った後に彼と目があった時はけっこう緊張したが、話してみると普通に良い人のような印象を受けた。
私は、東京の大学に編入してから知り合いと呼べる人は一人も居なかった。
だから、話せる人が1人でもできたら良いなぁと思っていた。
まぁまさか女子の知り合いの前に男子の知り合いの方が先にできてしまうとは思わなかった。
更に彼は私が所属する文学部とは異なり経営学部の人である。
私は、その日の授業で2人1組で課題をやるときに彼と一緒に取り組んだ。
私は昔から男の人は苦手だったが、この人は話も見た目で判断してはいけないが、今まで自分の中にあった男性に対する反抗心がうっすら消え授業の最後には普通に話せるような感じになった。
私は、この安心感をこの授業で終わりにしたくなかったのか、彼を昼食に誘ってしまった。
今まで至上私が男の人に対してここまで積極的にアピールしたことは無く今考えてもこの時の私はどうかしていたのかもしれないと思う。
彼は私の誘いにのってくれて一緒にお話をしごはんも食べた。
その際にそれぞれの自己紹介をして私がこの春から東京の大学に編入してきたのかも質問されたので素直に答えた。
普段の自分だったら答えないことが多いが、この人に聞かれた時は自分でも分からないけど、多く自分の事を話した気がする。
また、自分が書いた小説が編集社の方に声をかけてもらったことも話した。
彼は私の話を興味深そうに聞いてくれた。
私の処女作を言った際の彼の驚いた顔は今でも忘れられない。
自分が推している作家さんに出会って喜びとびっくりした表情で見ていて面白かったのと同時に自分の作品を応援してくれる人が身近に居たことに感謝しかなかった。
それから私達の関係は少しずつ距離が縮まる事になったと思う。
私が雨の中濡れながら公園に居た時に私を背負って風邪を引き熱を出した私に看病してくれたこと。
その時に彼に超絶美少女で少しブラコン気質がある妹が居た事だ。
最初彼女を見た時は彼とあまり似ていないなと感じたが、料理に対する考えなどを見聞きしてやはり兄妹何だなと認識した。
ただ、風邪を引いて寝込んでいる時に妹の聖奈ちゃんと話したときに私と彼の家が隣同士だと知り翌日に彼も私の家と隣同士であったことを知った時に動揺している姿は可愛かったのを覚えている。
その後、私の作品である”昨日別れたはずの生徒会長である彼女が翌日から自分の家族の妹になった件”のイベントの時に兄妹揃って参加していた時は彼らの兄弟仲を大きく見せつけられ自分達双子の姉妹とはまた違う良さがあることを理解した。
イベントの翌日に高島さんの実家でもありボディーガードをやっている事務所に行って正式に作家である新島みなみのアシスタント兼ボディーガードを担当してくれた時はとても嬉しくて喜びが溢れてこらえるのが大変だった。
それから、彼の大学の授業が無くても私が大学に行く日は登下校を共にしてくれたり朝起こしてくれたり、美味しい料理を作ってくれて私自身彼と付き合っているのか更に言えば、もう結婚しているのではないかと錯覚してしまうくらい毎日が幸せだった。
さと美さんに気になっている人が居るかについて聞かれた時に頭に出てきたのは彼の顔しか現れなかった。
というか、男の人で知っているのは、高島さんと強いて言えば、さと美さんの息子さんであり高島さんの幼馴染である高久丈瑠であるが、彼とは余り話したことは無いし、既に恋人も居るから自動的に気になっている人と言うと高島さんしか居なかった。
さと美さんにデートに誘ってみたらと言われた時は顔が赤くなっているのが自分でも分かった。
私は、あの時以降からどうやって彼をお出かけという名のデートに誘うか迷っていた。
でも私は決心した。
気になっている彼が髪を切り私好みのカッコイイ男子になっていたので誘う事を心に決めた。




