表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
72/354

第72項「新前華南side⑰~さと美さんとの女子トーク 中編~」

「じゃあ、質問を変えましょう。新島先生が求める男性像はなに?」


「私が求めるものは強い人ですかね」


「具体的に言うと?」


「そうですね、小学生の頃の話なんですけど、私が地区でスポーツの大会が開催されて親に連れられて参加したんですけど、ある時に迷子になって少し年上の男子達に集団で囲まれたことがあったんですけど、同じ歳くらいの男の子が颯爽と現れて助けてくれたんです」


「王子様みたいね」

「はい。その男子は私を囲んだ男子たちに一斉に殴られそうになったんですけど、次々と倒して怖がっていた私の手をとってその場から離れる事ができたんです。だから、それ以降は“男の子=冷静にかつ強く対処してくる人”が良いと思うようになったんです」


「なるほど、そんなエピソードがあったのね。その男の子の名前はなんか言っていたの?」


「いや、聞きそびれてしまったんですが、続きの話として携帯電話は持っていなくて親と連絡する手段も持ち合わせてなくて悩んでいた時に、私の姿を見てその男の子が“これで親にでも連絡できるだろ?あそこに公衆電話あるよ”と公衆電話を指さしながらテレホンカードを1枚私にくれました。その後男の子とは別れすぐに親とは再会できて良かったんですけどね」


「へぇ~」

「でもなんで私があの時あの場所に居たのかが今でも分からなくて。因みにあの時貰ったカードは今も大事に持っています」


「名前は分からずか…。どういう特徴がある子だった?」


「身長は私と同じくらいで、おとなしそうな雰囲気でした。あと何か大きな袋を持っていましたね。それの中に何が入っていたかまでは分かりませんでしたけど」


「そうか、どこで見つけられると良いね。じゃあ強さ以外に求める物は?」


「料理が得意ではないので料理できる人は憧れますね。できれば私にも教えて欲しいですね。一緒にご飯作れたら楽しそうです」


「なるほど、家庭的な一面もある男性だね。男性でも料理できる人は多いもんね。じゃあ、外見で求めるもの、というか好みを教えてよ~」


「う~ん、なんだろう」

私はさと美さんお口から飛び出る質問に次々と答えていく。

さと美さんが恋愛の話をする時っていつもテンションが高いよね…。


「好みの身長や体格はある?」

「そうですね、身長が高い男性はかっこよいなぁと思いますね。体格は…。あんまり痩せていなければなんでも良いですねぇ」


「なるほどねぇ。じゃあ、高身長で料理ができる男性が良いという訳だねぇ」

「そうですね、あとは、私が現在やっている職業について理解がある方が良いですね。たぶんこの点が一番重要視する部分だと思います。あとは、私自身もアニメやラノベが好きなのでそういう趣味を持った人だともっと良いですよね」


話しながら私が恋人に求める条件はこの部分なんだなと気づくことができた。


「まぁ、確かに小説家である事への理解がある人が良いというのはあるよねぇ。他の小説家の人もけっこう恋愛関係の話になると自分の職業に理解がある人が良いと言う人が多いのよねぇ」


「じゃあ、気になっている人とか居ないの?」


「気になっている人ですか…」


私は気になっているというか、もっと話したい、知りたいという人の顔が浮かんだ。


「…う~ん、居ないですね…」


「いま、間があったよねぇ?本当は誰か想いがある人が居るんじゃない?例えばトシ君とか…」


なんか、さと美さんには全て見透かされて居るような感じがする。


私は、次に何と返事するのが一番望ましいか全力で考える。


「私は、ここまでの新島先生の好みのタイプの話を聞いてみてトシ君とか良い物件だと思うけどなぁ。昔より話しやすい感じになったし。新島先生と似合うと思うけど」


「…高島さんですか…?」

「そう。じゃあ、トシ君と大学とか仕事とかで一緒に行動していてどう感じる?」


「そうですね、楽しいです。仕事でもプライベートでも最初はあんまり話すことは少なかったですけど、正式にビジネスパートナーとなってからは、ほとんど毎日一緒に行動していて充実した大学生活というか東京での生活を満喫していますねぇ。」


「そうでしょ。日頃から一緒に居てもっと彼を知りたいとは思わないの?」


この人は先輩の母親では無く先輩の幼馴染の母親なはずなのに妙に迫られている気がする・・・。


「そうですね…。実は最近彼の事は気になり始めています。彼が舞美と一緒に話しているのを見ると少し心がモヤモヤしますね。でも私自身こういった気持ちになることは、これまで無かったので自分の心が不思議な状態何です」


「華南ちゃん、その気持ちをひらがな2文字で何というか分かる?」


「え、何ですか?」


「“こい”だよ。」


私は自覚していなかったらしいが、いま初めてこの心の状態に気がついた。


“恋”に縁が無かった私も心の中がピンクで染まっているかは分からないが、見知らぬ扉の前にどうやら立っていることを自分でも認識した。

2022年8月7日加筆修正済み

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ