第67項「幼馴染は居ないけど幼馴染の両親と夕食兼会議をする~挨拶~」
なんか評価数が増えていてびっくりしました。
ありがとうございます。
「おにい、ちゃんと仕事の方頑張ってよ~~!!」
「ああ、そのつもりだ。聖奈も気を付けて帰れよ~~」
「うん~♪華南さんも今日はありがとうございました」
「聖奈ちゃん、私も楽しかったよ~。またね~!!」
俺らは大宮駅西口から大宮スカイビルに続くデッキの所で聖奈と別れた。
聖奈の後ろ姿が雑踏に吸い込まれるのを確認して集合場所まで歩く。
「聖奈ちゃん、私が、彼女の好きな作家さんであると知ってずっと興奮していましたね」
「そうだな、久しぶりにテンションが高い聖奈を見たよ」
家だとあそこまではテンションは上がらずもっと落ち着いている時が多い。
「私の作品がいつから好きだとか知っていますか?」
隣を歩く華南さんの横顔が夕陽に当たり綺麗さに磨きがかかった俺はじっと見てしまった。
「私の顔になんかついていますか?」
前髪をいじりながら俺に聞いてきた。
「あ、いや。そんなことはない。っせ、聖奈がいつからガチファンになったのかは分からないけど、俺が大学近くに住み始めて実家を出た後くらいに聖奈は俺の部屋に頻繁に出入りする様になったらしくて、ある時に本棚に置いたあの作品が目に留まって読み始めたとGWに大宮で開催された先生のイベントに参加した時に言っていた」
俺はGWの聖奈とのデート当日にまさか俺が好きな作家さんと同じ人を聖奈も好きであることには驚いたことは記憶に新しい。
それに新島先生のイベントに参加できるきっぷを手に入れられたことは本当に凄いと思った。
新島先生の作品のファンを3年以上はやっているからあの時にイベントに参加できたのは良い思い出になった。
「そういえば、私もそのイベントの最後に行われたサイン会で聖奈ちゃんが当選して私のもとに来てサインを書いている時に話していた気がします。イベント後に舞美とも話していましたが、外見だけで判断すると純文学しか読まなさそうなイメージなのにラノベも読むと聞いてギャップに驚きました」
「聖奈はサイン会で新島先生とそんなことを話していただな。俺も聖奈がラノベ好きなことをイベント前に知ったんだよな」
「高島さんも最近になって知ったのが意外です。高島さんが実家を出て彼女がお兄さんの部屋に出入りするようになってから、私の作品を知って読んで頂き気に入ってもらえるようになったのは、高島さんのお陰です。ありがとうございます」
「まあ、お陰というか、先生の作品を好きになる人が増えるのは、先生のアシスタント兼ボディーガードという立場は置いておいて、ファンとして喜ばしいことだ」
「いや、そう言ってくださってありがとうございます。」
「それに妹がラノベが好きになったことで兄妹で共通の趣味というか話題ができるようになって昔と比べて兄妹間の仲も改善されるようになり一緒にでかけられようになったので新島先生には感謝しか無いですよ。」
「そうだったんですね。一家の兄妹の仲を修復するきっかけとなったならこの仕事を続けて良かったと思いますよ。それで、今日の会議はアニメ化についての話ですよね?」
「そうだよ。今日の主なテーマは新島先生の作品のアニメ化において誰を総合監督として行うかとあとは顔合わせ交流会みたいなものだとさと美さんから聞いている。」
「分かりました。まさか、私が初めて書いた作品にアニメ化の打診されることになるとはこの作品を書き始めたからを考えるとこんなことを当時は想いもしませんでしたね。」
「俺は一ファンとしての立場だからそこらへんの感情を理解するのは難しいけど、応援している作家さんの作品が遂にアニメ化が決まるのはとても喜ばしい事だよね。聖奈も凄い楽しみな様子らしいし。」
「そうですね。まあ、今日はさっき高島さんが言った通り顔合わせとの事なのでタカジケンさんにお会いできる機会が頂けるのはとても嬉しいですね。どういう人柄ですか?」
「う~ん、健さんの仕事でのキャラはどうなのか分からないけど、前にも話したと思うが幼馴染の丈瑠の父親で、幼い時から感じるのは普段の生活を見ると"感じのよいおじさん"だな。あとは、気が利くし話しも上手い。最後まで人の意見を聞いてくれる。俺でも惚れるイケメンでダンディーなことかな」
「そうなんですね、感じが良い人ですかぁ~。それでダンディーというのは会うのが楽しみですね」
俺らは夕陽に照らされオレンジ色に染まった大宮スカイビルの前の扉の所に着いた。
ビルの中に入り腕時計の時刻を確認すると針は17時25分を指していた。
5分前には着いたようだ。
周囲を見渡し唯一知るイケメンでダンディーな男を探す。
すると俺の後ろから、声がした。
「おお、トシ、久しぶりだな」
この短い言葉を聞くと、まず声の良さで誰か分かってしまう俺も恐ろしい。
振り返るとロビーの椅子に座って優雅にコーヒーを楽しむなか折帽を被る男性が座っていた。
横にはさと美さん。
華南さんの顔を見ると、驚きと感銘の顔が見えた。
俺らは彼らが座る椅子の近くまで行く。
あの席に座っている人だけ周りとのオーラが違う。
「ご無沙汰しています。健さん」
「はじめまして。作家をやらせていただいています。新島みなみです」
俺らは深々と挨拶をする。
健さんは椅子から立ち上がった。
身長は177㎝のやせ型ではあるがかっこよさとオーラが眩しい。
苗字が高久だけにこの人も丈瑠よりは身長が高く見える。
「トシ、久しぶりだなぁ。前に会ったのは昨年の年末くらい以来だよね。また、身長伸びたんじゃないのか?」
「健さん、もう僕も今年で22歳ですからもう身長は伸びないと思いますよ。」
「そうだな、さすがにもう無理かもな。ハハハ。それでこちらが、さと美が担当している作家さんである新島みなみさんだね。今日はよろしくね」
「はい、こちらこそよろしくお願いします」
「じゃあ、挨拶はこの辺でとりあえず場所を変えて移動しようかね?さと美」
「そうだね、じゃあ、トシ君も先生も行くわよ」
俺らは彼らの後ろについていく事になったのだ。
昨日は文化の日でしたけど、皆さんは休日楽しめましたか?
楽しみ方は人それぞれですので、私の作品も楽しみの一つに入れてくれると嬉しいです。




