第5項「幕話 新前華南side② ~先週ぶつかった彼と同じ授業を履修していた~」
昨日、同様幕話が続きます。
幕話はあと1話で終わります。
本編に戻るまでしばらくお待ちください。
私は、「い号館」と書かれた建物に入った。ここまででかなり辛い。
体力が持っていかれる。
私はそんなに体力無いのに...
夏の自分がどうなっているのか今から心配になってくる。
まあ今から心配してもしょうがないね。
私が入ったこの建物は比較的正門近くに
立っているので敷地の奥の方まで行く必要がないのは嬉しい。
この大学は他の大学と異なっている点が幾つか見受けられる。
1つ目は、建物をいろは順で分けて管理していることだ。
普通数字やアルファベットの一文字かそれらを合わせて管理する物だと思っていたので
かなり驚いた。
他にも建物によって高さが違うのでこの建物で1階は隣の建物では3階だったりするのだ。
慣れるのにかなり時間がかかりそうだという事は最初にここに来た時に良く分かった。
首都圏総合大学は総合大学とあるだけにかなり多くの学部・学科が設置されている。
キャンパスもこの場所以外にも都心や他の県にもキャンパスを構えている。
しかし、このキャンパスだけでも十分の広さだと思うしこれだけで1つの大学として完結していてもおかしくないと思う。
このキャンパスには経済学部・経営学部・社会学部・そして私が所属している文学部がある。
3階まで階段を上る。
この建物の外観はヨーロッパの駅をイメージしたつくりになっていて洒落た建物だ。
建物の中は新しくもないが古くもなく床や階段は綺麗にされていて掃除は行き届いている印象だった。
授業を受ける教室を見つけ中に入る。
時計を見ると始業開始の5分前だった。
まだ教室に人はそんなに居ない。
「自分の学籍番号が書いてあるところに
座って待っていてください。」
先生に会釈をしながら座席順が書かれた黒板を見て自分の番号を探し机の方を振りかえってその場所を探す。私の学番は20D4850だ。
私の席は窓側の後ろよりの席だった。
隣を見ると既に席に座り机に突っ伏している人が居た。男の人かな?
机に荷物を置き窓の外を見ようとしたら丁度隣の席で寝ていて片目が開いた男の人と目が合った。
「あ…」
目が合ってしまった…どうしよう...。
スルーする訳にいかないし...。
彼は体を起こし手を大きく上に伸ばして軽く伸びをし始めた。
あれ、もしかして先週ぶつかってしまった男の人じゃない。
先週の出来事を思い出す。
なぜこの人が居るんだろ。
この人もこの授業の履修者なのかな。
取り合えずまずは先週の御礼言わないと。
「すいません、あなた、先週ぶつかってしまって手帳を拾ってくれた方ですよね?
先週はありがとうございました。」
おお、言えた。良かった。
初対面ではないけど先週は話したことには含まれないだろうし男の人に話すのは勇気いるなあ。
ここまでは今のところ問題ない。良き!
少し安心する。
「あ~、あの時の方ですか…こちらこそぶつかってしまって。まだ、ちゃんと謝っていなくて...先週はすいませんでした。」
彼はわざわざ椅子から立ち丁寧に謝ってくれた。
ええ、身長高いのね。顔はう~ん薄いのね。でも胴体がしっかりしているように見えるわね。
何かスポーツやっているのかな。
あ、とりあえず次に何か言わないと...
「いえいえ、私も急いで居たので。でも授業が一緒だったのは驚きでした。これから宜しくお願いします。」
とりあえず、今後も一緒の授業らしいのでしっかり挨拶しておく。
「キーンコーンカーンコーン」
彼と同じ空気の中にいる少し緊張した授業が始まった。
キリが良いのでここで切りました。
次で幕話終了です。
筆者はここ最近毎日氷系のアイスしか食べていません。
皆さんはどういう系のアイス好きですか?
クリーム系が好きっていう方も多そうですね。特に女性の方は。
(なんとなくのイメージで言っています)
皆さんが好きなアイス教えてください。