第43項「友人の恋人に毒を吐かれその友人になだめられる」
すいません、仕事終わりません。
12:00更新に間に合いませんでした。
今からでも良いという人は読んでくれると
嬉しいです。
久しぶりにあの男が登場します。
俺は、一度家に帰る為に正門に向かって歩いていた。
とりあえず今日はこの後華南さんの仕事関係で都内に出なければならないから、夕食は
先に下ごしらえをしておく必要があると感じていたからだ。
そんなことを考えながら歩いてたら、前からリュックサックを背負った女性とぶつかってしまった。
俺はとっさに避けたが、その女性は盛大に転んでいた。
その女性はスカートを穿いていたので奥の何かが見えそうな際どい体制で床に転がっていた。
俺の神経を揺らすつもりか…。うん、俺は何も見ていないからね?
「すいません。大丈夫ですか?」
俺は手をさしのばす。
「”大丈夫ですか?”じゃないですよ。あんたしっかり前を向いて歩きなさいよ~~!!しかもなんで避けたの?私がぶつかってしまったじゃん?足から血が出たんだけど…?ねぇ~責任取って?」
はあ、知らんし。
何かめっちゃ怒られているんだけど。
この状況になったのって全て俺が悪いの?
なんか周りを歩いている人の視線が厳しい。
「責任取ってって言われましても…。とりあえず、あそこにあるベンチに行きませんか。けっこう流血していますし?」
俺はその女性に肩を貸してベンチに座らせる。
ベンチ横にある自動販売機で水を買う。
これは流血した血をティッシュで拭くための一時的な処置だ。
「はやく、血が靴下についてしまうわ。早くして。」
へいへい。まったくわがままな女性だぜ。
まぁ。黙って仕事だと思って消毒作業しますかね…。
「まず、僕自身も不注意だった点があったのでそれについては謝ります。ごめんなさい。」
俺は深く謝る。
俺は上着のポケットからティッシュペーパーやばんそうこう、アルコール消毒液を取り出しベンチの所に置く。
「当然よ。あんたが、ぼやぼや歩くからこうなったのよ。でも私も彼氏との待ち合わせ時間に遅れそうになって走っていたから私にも非があるからお互いあいこで良いかしら?」
あれだけお前が悪いんだよって言って何なんだろう。
まあ、この人もなんだかんだ謝ってくれたからよしとしよう。
「分かりました。とりあえずあなたの足を簡単に消毒しますね。水に濡らしたティッシュで血を拭きとるのでもしかしたら染みるかもしれませんが少し我慢してください。」
俺はぶつかった女性の足の膝から出た血を水で濡らしたティッシュでふき取りその後持っていたアルコール消毒液を膝に当てて血を完全に除いて最後にばんそうこうを貼った。
「ふぅ、これで、大丈夫だと思います。簡易的な消毒しかしていないので家に帰ったらもう一度傷の部分を良く洗って消毒を施してください。」
「お~い、あやの~~。何やっているんだ?って、トシじゃん、どしたの?」
なんか俺が知っている声が向こうの方から聞こえてきたんだけど、誰だろ?
・・・って言っても俺の事をこの大学で知っている男の名前なんてあいつしかいないだろう…。
てことはこの女性ってもしかしてこいつの恋人である宮山か…!?
ぶつかって消毒してからこの女性が前にどこかで聞いた名前であることを思い出す。
「あ、たける~~。ごめん。このバカ身長がでかくて怖い人に襲われそうになって大変だったのよ~。助けに来てくれてありがとう。」
この女性は丈瑠にくっついてウソ泣きしている姿を俺に見せつける。
まるで俳優並みの演技だなぁ。思わず感心する…。
俺、襲ってないし。適当なこと言う無し。
俺にも非はあるが、あんたが俺の靴を踏んで突撃してきた方が十分悪いと思うけど…。
「ああ、その身長が高い男は俺の知り合いなんだけど?彩乃も前に会ったことあるはずだよ?」
そう。こいつの名前は多くの人が忘れている人がいるかもしれないが、高久丈瑠という。
身長169㎝という男性にしては身長が小さいことを少し気にしている俺の長い付き合いがある幼馴染というやつだ。
「え~、覚えていな~い。私は”たけくん”にしか興味ないから。こんな壁のような、大根みたいな奴で左側の前髪で顔が見えない人なんて知らないわよ。」
宮山は丈瑠の腕に巻きつきながら俺を見て、毒を吐く。
「う~ん、俺の事だけを見てくれているその気持ちは嬉しいけど、俺の友人にそこまで毒吐かなくてもいいんじゃない~?この人は高島俊明だよ。ボディ・・・。んんん。」
なんか、俺の前で2人だけの時間が展開されているのを見ながら、しばらく黙っておく…。
「お前なぁ?余計な情報を拡散するなよ~~。」
俺は丈瑠の口を全力でおさえる。
「ああ、ごめん、ごめん。口が滑って言いそうになったわ。大丈夫。もう言わない。」
本当だな?目で訴える。
俺らの目の目にいる宮山は首を横に振り困惑している。
てか、過去にこいつらのしょうもない恋愛騒動に巻き込まれたことを思い出した。
確か最初に会った時は、茶髪でセミロングだった。
今は色は同じだが、さらに短めになっていた。
その時にたぶん名前聞いた気がするんだけど、美男・美女の恋愛とか自分に関係なくて、存在すら忘れていたわ…。
「思い出したわ。あんたは、たけく…。丈瑠が気に入っている友達ね。てか、あんた、私達が過去に喧嘩していた時に丈瑠が恋愛相談していた人でしょ?仲を戻したときに丈瑠からあんたの事聞いたけど恋愛したことが無い相手に相談したところで解決できるかと最初は思ったけど…。」
たけく…。ってなんだろ…。
丈瑠の名字は”たかく”だけどなぁ、もしかして、”たけくん”と言おうとしたのかなぁ。
「あやの、そこまで棘を刺さなくても良いだろ?修復が難しかった俺らを見事に戻してくれたんだから…。確かに、トシが恋愛経験が皆無だけどさ、俺が一番相談しやすいのはトシだからさ。」
たまに嫌になるけど、幼馴染が意外とまともなことを言っていて、少し安心する。
「まぁ、それもそうだね。あんたのお陰かどうか分からないけど、あの件はあんたが手伝ってくれた事で喧嘩が解消されて、それ以降は仲良くやれるようになったからありがたかったのは事実よ。それには感謝するわ。でもあんた恋人とか一生できないで終わりそう。その髪型と体格ではたぶん女性と一緒に過ごす事は無理ね。かわいそ。」
こいつなりの御礼の言葉を今さっき貰ったが、その後に毒を吐いてくるので、今後関わりたくないタイプだなと改めて思った。
丈瑠には悪いけど、相談の件で彼と一緒になって真剣に考える必要なかったな。
適当にアドバイスすればよかったわ。
「ああ、それが無理なことは既に俺も分かっているからな。まあ、学生の恋愛は無駄な時間だと思っているからな。俺は勉強してしご、いやバイトができればそれで十分だからな。価値観は人それぞれだから、まあ考えだけは受け取るわ。」
俺は対抗して彼女に向かって言う。
「まあまあ、落ち着いて、2人とも。あ、そう言えば、彩乃は次授業だったよね?早く行った方が良いんじゃない?」
「あ。ほんとだ。行くね。私。たけくん、授業終わったらまた連絡するね。」
そう言って、宮山彩乃は走って”ろ号館”に向かっていた。
俺は短い時間ではあるが、疲れが出てきた。
「そうだ、トシ。今日休講で急遽授業が無くなったんだけど、いま暇だったりする?」
「ああ、16:20までなら空いているけど、そのあとは仕事があるから無理だな。」
「じゃあ、食堂でも行って少し話そうぜ。」
「ええ、俺、家帰って夕食作りたいんだけど。」
「お前な、せめてそこはゲームしたいとか漫画読みたいとか言えよ~。バカ真面目に夕食を作りに帰るとか大学生というより主婦だよ?」
「しょうがないだろ~。今日は都内で仕事だし、帰るまで時間がかかりそうだから。帰ってから夕食の準備するの嫌だし。」
「はいはい。分かった。そんなに時間取らせないからとりあえず行こうよ。」
「うん、無理に帰ろうとしてもどうせ放してくれないもんな。あきらめよ…。」
俺らは食堂に向かって足を進めた。
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