第41項「大学内でもボディーガード~授業~」
俺と華南は8:57には大学の敷地に入ることができた。
始業時刻を過ぎてしまうかもなと思っていたので、安心するが授業をやる教室までここから少し離れた場所にある。
「せんぱ~い、私疲れましたよ~。」
「ああ。俺もだ。あそこの自動販売機で何か飲み物買ってくるから華南さんは先に教室に向かってくれ~。」
「私も行きますよ。それに先輩私が好きな飲み物知らないだろうし~。」
「お、おうそうだな。じゃあ行くぞ。」
「はい。先輩おごってくださいよ~~。」
「ええ、しょうがない。今は時間が無いから立て替えてやる。何が飲みたいか言ってくれ。」
俺たちは自動販売機の前に立ち商品を見る。
ちょうどさっき商品を入れたようでどれも一番上の方の段は準備中の表示だった。
まじか…。
「わたし…”こ~いお茶””が良いです。」
もっと甘い系が好きなのかと思ったらお茶を選ぶとは意外だった。
俺は100円玉2枚と10円玉2枚を口に入れて連続してお茶を表示している下のボタンをタッチする。
「下から取ってくれ~。」
「すいません、ありがとうございます。ごちです。先輩もお茶派何ですね。なんか炭酸とか飲んでいるイメージでした。」
「まあ、炭酸も好きだけどな。華南さんは炭酸はどうなの?」
「わたしは苦手ですね。何か炭酸が鼻に抜けていくのがちょっと無理ですね。」
「なるほど、炭酸好きな人はみんなそれが良いというんだけどな。まあ人それぞれだな。
あと、それお金払わなくて良いよ~。おごりだ。」
「ありがとうございます。」
「よし、行くぞあと1分で始まるからな。教室は今回だけ場所変更しているんだよな。」
俺たち2人はダッシュで教室に向かう。
授業開始のチャイムが鳴った時に教室に入ったが、先生はまだ居なかった。
俺たちは4月からの決められた席に着き座る。
今日やった授業は”人間はなんで恋をするのか”というテーマだった。
この先生初回の授業の時もラブなテーマを題材にしていたけど本当この先生のチョイスが疑問でしょうがない。
”人間はなんで恋をするのか”というテーマを周りの人と話して自分なりの答えを導いて発表するものだ。
これ大学の授業でやる内容なのかな。履修登録する科目間違えた気がする。
俺は窓の外を見ながらこの仕事について考えていた。
とりあえず基本的に毎日やることは俺が大学に登下校する関係なく華南さんが大学に行く日の朝は起こして朝ご飯を作り食べさせ大学までボディーガードとして彼女の隣を歩く。
授業終了後は家までの下校や編集部までのボディーガードの仕事、小説家という仮面も持つ彼女の仕事のスケジュール管理もこなす必要がある。
それ以外にも舞美さんが家に居ない時は夕食作ったりとかなり重労働だと思う。
その分それにあった対価が払われるのだろうからまあいいんだけど...。
週に1度くらいは休みが欲しいなとは思う。
週に1度休みを取っていいか聞いてみよう。さすがにOK出るだろ。
「たかしまさん~。”人間はなんで恋をするのか”というテーマの件ですが、自分なりの解答出ました?」
「あ、ごめん…。なんだっけ。俺にはよくわからなかった。」
恋愛には縁のない俺を含めた陰キャには無理難題だろ…。
俺には何言っているのか良く分からない。
そもそも”恋”の定義とは何?
恋したことないから分からんわ。理論で説明されてもたぶん分かる気がしない。
本当にこの授業とったの間違えたな。失敗したな…。
「たかしまさん全然考えていないでしょっ?」
「ああ、全然分からない。なんで人間は恋するの?」
「私も恋したことないので分かりませんが、人間は一人では生きることができないじゃないですか?一人で生きていくのは難しいので誰かと一緒に人生を歩みたいと考えるんじゃないですかね?」
華南さん、いや…。新島先生”恋”したこと無くて良く恋愛小説書いて出版しようと思いましね。
(先生に対してはなぜか敬語...。)
「な、なるほど。俺には難しいお題だわ。」
「せ…せんぱいは好きな人とか今まで居なかったんですか?」
いまそんな質問する?
「俺は、居なかったかな~~。華南さんは?」
実際今までそんな恋愛関係の事なんて一度もなかった。
そういうのは幅広い年齢の人からモテる妹の仕事だった。
「私はさっき言った通りいませんね。告白されることはありましたけど。昔から恋愛が良く分からなくて。”好き”って何なんですかね?」
告白はされたことあるんだね...。
まあ、君あまり目立たたないように見えるけど近くで見るとかなり美人だからね。(失礼)
「更に難しい質問出すなよ~~。俺も分からん。」
こうして俺らは”恋”と”好きとは何か”について考えてみたが、結局のところよくわからずに
授業は終わった。
哲学っぽい授業でごめんなさい。




