第3項「1週間後 彼女と一緒の授業だった②」
更新遅れました。ごめんなさい。
”告白するならメールや電話で思いを伝えるか直接伝えるかどうするか”というお題が
今日の授業内容らしい。
この授業での活動目標は積極的に自分の考えを切り出し考えを相手に伝える事ができるかがポイントだと前の黒板には記されている。
先生から指示が出されて2分が経った。
しかし、お互い黙ったままだった。
しょうがない。ここは彼女より1つ学年が上であり自分から切り出しますかね。
俺は身体を彼女の方向へ向き質問を投げかけてみる。
「新前さんは自分が気になった人が仮にいた場合、告白する際に直接言うかメールや電話を用いて伝えるかどっちの考えを持っているの?」
暫く黙っていたが、彼女は話し始めた。
「わ、私は、直接伝える派かな。やっぱりその人に対する自分の想いは直接伝えた方が良いと思うなあ。高島さんは?」
「俺もその考えに賛成かな。メールとかは簡単に想いは伝えられるけど、文字で送るからその想いが本気なのかどうか分からないし逆に文字の羅列だけの告白文をメールで受け取ったとしたらその人のエモーションが見えないしどう返信すれば分からない気がするなあ。」
「意見が大体まとまったらどっちか一人にそれぞれ発表してもらうからな。準備しておけよ~。あと、2分くらいしたら発表してもらうからな。」
先生の指示が飛ぶ。
「え~と…2人とも同意見でまとまったね。どっちが発表しますか?」
彼女は聞いてきた。
「じゃあ、俺が発表するわ。」
「ありがとうございます。」
深々と頭を彼女は下げた。
「それで、さっきの自己紹介に戻るんですけど、高島さんは4年生なのですね。じゃあ、もう大学生活もあと1年くらいなんですね。あの~、高島さん体格良いですね。何かスポーツをやっていらっしゃるん
ですか。」
「え~とね、中学生まで武道を習っていて、今は筋トレとかしながら体を鍛えている感じかな~。」
こんなことを聞かれるのは初めてではないが、ほぼ初対面の人に体格について聞かれるとは思わなかった。
俺は、ボディーガードを仕事としている
他の人と比べてかなり痩せている体型なのによく俺が体型良いと話を振ってきたな。
なんだろ。身長を見てそう思ったのかな...
まあ確かに身長は日本人の平均よりは高いけどさ。
「よし、じゃあ発表してもらうぞ。学籍番号19e1210奴発表しろ~」
話しの丁度良いところで、先生に呼ばれたので発表する事になった。
発表は結果だけ言うものだと思っていたが、2人で話し合ってその結果に至った過程の
説明も必要だったらしく途中で止まっていたら彼女が補足して説明してくれた。
その時の姿がしっかりと自分がどのように考えたのかを伝えられていて先生の方もしっかり耳を傾けていた。
よくあの短い会話でここまで繊細に表現して 説明できるな...何か理由があるのかな。
彼女のフォローを聞きながら俺はそう思った時に授業の終了を知らせるチャイムが校内に響いた。
今年はなかなか外に出れないので沢山小説を読む夏にしたいですね。