第21項「GW2日目 ~妹と待ち合わせ~」
昨日よりは短いです。
今日から兄妹デート編が開幕します。
※明日投稿しようと思って予約投稿しようと思っていたら
間違えて今夜そのまま投稿してしまいました。
すいません、ペースを乱してしまって。ごめんなさい。
俺は家を出た。良い天気だ。
実家に帰る為に最低限の荷物と貴重品を持って玄関の扉を閉める。
新前を看病し翌日に新前と家が隣同士であることが発覚して以来彼女とは一度も会っていない。
大学に行くときに使う下り坂とは反対方面に進む。
駅までは10分程度だ。
天気は快晴。春らしい爽やかな気候だ。
ラッシュ時間帯をとっくに過ぎているので、駅周辺はそこまで混んでいないが、駅ビルが併設されているのである程度の人は居る。
また、2限から授業が始まるような学生が改札から出てくる様子も見受けられた。
俺も大学1年生までは実家から毎日1時間半かけて登下校していた。
一番きつかったのは月曜日の1限の授業だ。
どこからしらの鉄道路線が遅延になり駅から大学までの坂を全速力で走ることが何度かあった。
いつも遅刻坂(地獄坂)の所で失速してしまうんだけど。
東京方面に向かう列車に俺は乗り込む。車内はガラガラだ。
この列車は快速列車なのでかなり飛ばす。
窓の外を見ると黄色い帯の電車が途中から並走して走る。
日本の鉄道は世界的に見てもかなり正確な時間で走ると聞く。
俺も電車が遅れたり逆に早く着きすぎて謝って利用者に律儀に対応する国なんてこの国だけだと思う。
正確に物事をこなしていくのが日本人という民族意識なのだと思う。
日本人勤勉すぎだろ。
新宿に到着する。
新宿駅は私鉄や地下鉄路線も含めてかあり多くの会社路線が乗り入れる。
駅自体も巨大なビルになっていて、利用人数も世界的に見てもかなり多いマンモス駅である。
俺は大宮方面に向かう列車に乗り換える。
ホームには多くの乗客が自分が乗る列車を待っている。
聖奈との約束の時間が12:30なので大宮には少し早めに着きそうだ。
大学1年生の時に実家から大学に通っていた時も新宿とかは良く利用した。
定期で購入する時に経由地を新宿にすると途中の駅で降りることが出来たり、定期外の路線に行ったとしても定期代までの区間は払われるから学生定期はかなり重宝した。
俺はオレンジと緑の帯が入った列車に乗り込む。
大宮までは浦和経由行く東北本線と武蔵浦和経由で大宮まで行く埼京線がある。
どちらを利用しても大宮までの値段は変わらない。
新宿を発車した列車は北上していく。
車内は空いているが席はある程度埋まっている感じだ。
座っている人たちは電子機器の奴隷としてしっかりスマホと対話をしていた。
(スマホを触っていた。)
俺もスマホを出し今後の予定の確認や依頼人からの連絡等をする。
GW初日の昨日は仕事は無かったが、一昨日は仕事が1日中あった。
依頼内容は都内にあるIT関係の会社の女性の社長さんで取引先まで行って会議を行う事からその行き帰りの警護をしてほしいという内容だった。
依頼人の方から移動の際の車を用意してほしいというので、レンタカーで車を借りてその社長さんのところまで行った。
その依頼人とは今まで何回か警護したことがある人で常連客とまでは言わないが、ある程度は知っている人である。
相手先との取引内容の詳細は分からなかったが、この女性社長さんが経営している会社は業界内でもそれなりに知れ渡っている企業である事は既に把握済みである。
警護自体は上手くいったし特に問題は無かったが、その女性社長から今度ご飯でもどうかという誘いを受け断った。
しかし、すぐに親父の方から連絡が来て絶対行くように言われてしまった。
俺の意思はどこにいった?
でも思ったのは社長さんは品が良く人間的に整っていて誰に対しても優しい感じだと分かった。
そんなおとといの仕事での出来事をを振り返っていたら、浦和駅を発車したところだった。
あと5分くらいで大宮に着く。
ビル群が見えてきた。
大宮駅は俺が高校の時に1番利用した駅でもある。
高校は大宮駅西口からバスで20分くらいかかる所にあり駅と比べてみると田んぼに囲まれた田舎の高校だった。
高校時代も今考えると懐かしいが記憶のかなた先にあるのですぐには思い出せない。
電車は大宮駅に着いた。
駅名標を見るのも久しぶりだ。
この文字を見ると地元に帰ってきた感じがする。
電車を降りると熱気が凄い。
モアっとした生ぬるい風が流れ込む。
俺は改札を出て、豆の木に向かう。
この時点で12:00くらい。
30分も早く着いてしまった。
俺は聖奈を探す。
さすがにまだ来てはいないと思うが、どうだろう。
あいつは俺と違い母親譲りのかなりの美人だからオーラで分かるはず。
「ねえねえ~俺たちと遊ぼうよ~そこの美人さんさ~。」
「すいません、私、待ち合わせしている人がいるので。」
「ええ~でもまだ来ていないみたいだよ~。そんな奴ほっといて俺たちと遊ぼうよ~。君かなり美人だね、どこの高校?連絡先交換しようよ~。」
「ごめんなさい、無理です。」
俺は思った。これがナンパであることを。
そして被害に合っているのが愛しの妹であることを。
相手は3人か。仮に襲われても大丈夫だな。
俺は確信する。
それに豆の木の前は交番がある。
交番の前に警察官もいるし。
証人には十分だな。
「その人、俺の妹なんですけど。」
俺は妹の所に行く。
「はああ?その可愛い子ちゃんとお前が兄妹なんてないだろ。全然顔の骨格違うし。そんなことあるわけないだろ?ふざけるなよ~。痛い目に遭いたくなければ嘘をつくのはやめるんだな。」
兄妹で顔立ちが似ていないのは事実だし何度も言われてきているんだけどなんか悲しくなる。
「お兄ちゃん、早く来てよ~。この人たちがさっきから絡んでくるの~。何とかしてよ~」
愛する妹のためならしょうがない。
「ふざけるなよ~。俺たちがこれからその子と遊ぶんだよ~。」
「ほお~言い残すことはもう無いか?5分後に床とキスしていても知らないよー。」
俺は戦闘の準備に入る為に袖を少し上げる。
「はあ、何言っているんだ?なあ、とりあえずこいつむかつくから懲らしめてやろうぜ。
こんな陰キャにはなにもできね~よ。」
言ったな、後悔させてやる。
周りには野次馬が多く集まっていた。
「ふざけるな~。陰キャの分際で~!!」
左右両方から拳と蹴りが同時に来る。
あ、怖い。頭より手が先に出た。
俺は余裕で回避し正当防衛という名の逆襲をした。
あっという間にチンピラナンパ3人組は床に伏せていた。
こいつら口ばっかりで弱すぎ。
陰キャを舐めるなよ。
周りからは拍手喝采だった。
その3人は警察に引き取られて連行されていった。
「もう、お兄ちゃん遅いよ~。でも助けてくれてありがとう~!! せっかくのお兄ちゃんとのデートだしもう行こう〜!」
さっきの怖がっていた顔から幸せそうな顔になっていた。
まあ、聖奈と遊びに行くのも久しぶりだし。妹を喜ばす為にもお兄ちゃん頑張りますかね。
「ああ。行くか。」
どうでしたでしょうか?
兄妹デート編。
と言っても待ち合わせする前に妹がナンパにあっている所を助ける話でした。
本格的に始まるのは次からです。しばしお待ちを。




