第2項「1週間後 彼女と一緒の授業だった①」
最近暑いですね、熱中症には気を付けましょうね。
授業が始まる10分前に目覚ましが鳴って寝坊した時点で新学期最初の授業に間に合わないことが分かった。
でも大学の近くに住んでいるからきっと間に合うだろうという謎の自信があった。
全力で足を動かしたけど正門前で人にぶつかりその後相手が拾いそびれた手帳をぶつかった女性の所に
持っていった。
そして見事に初回の授業に遅れたのは先週の事であった。
1週間後の今日はそういうトラブルにはならなかった。
俺は、先週よりは早めに大学に登校した。
始業の15分前なので余裕で教室に入ることが出来た。
しかし、登校だけでもかなり疲れた。
昨日は、久しぶりにボディーガードの仕事が入った。
依頼人は、35~40歳くらい若い顔をしている男性で、長野の自宅から出張先までの往復の警護が主な任務だった。長野までこちらがわざわざ行くのがかなり面倒だった。
(35歳以上を若いと言っても俺よりは10歳くらい上ではあり若いという項目に収まるのか微妙なラインだが…。)
この男性は長野県の鐡道会社の社長らしくて鐡道業界では有名な人ではあるらしい。
自分は任務日に初めてお会いしその際に聞いた断片的な情報なため彼がどのように有名なのかは良く分からなかったのが。
仕事内容は長野県の会社から親会社の本社に出張にいくのでそれに随伴してほしいという内容だった。
普通そういう社長の警護はその会社に配属されて居る人がやるものだと思ったので少し意外な依頼だった。
給料はいつもの仕事より高めだったので特に問題ない。
しかし、仕事の途中で中国系のガラの悪い集団が襲ってきて守りながら闘うのは必死だったが、依頼人も少し武道を嗜んでいる方でこちらにあまり被害は出ずむしろ返り討ちしていた。
俺が居る必要ある!?
あとで、父親にその件について報告がてらその集団について聞いたところ、近年日本の鐡道会社を乗っ取ろうとする国際的な組織の仕業だろうと教えてくれた。
「今後も鉄道会社の依頼人が来ることもあり得るだろうから、しっかり奴らについて確認しておけよ。そういう依頼が来た際はまずは依頼人をしっかり守る事が我々の仕事だからな」っと言われた。
そんな昨日の出来事を思い出しながら、教室に入る。
担当の先生は、既に授業の準備をしていて、黒板には席順が書いてあった。
自分の番号を見つけると、俺は窓側に近い後ろの席に腰を下ろした。
外を見るとオレンジ帯を横に付けた列車がひっきりなしに東京方面に向かう。
列車の中には多くのサラリーマンやOLが乗っている。
最近感じるんだけど、日本人って働きすぎだよなって思う。
残業も平気でサービス扱いになって残業代が払われなかったりすると聞く。
教室の方に目をやると、開始5分前なのに人が居ない。みんなやる気なさすぎだろ...
先生は自分が担当する授業をやる教室がここであっているかさっきから何度も確認して
いるし...
そして自分の横に美しい横顔を持った女性が座った。
机に突っ伏しながら右目で彼女の顔を覗く。
「あ…」
彼女と目があってしまった。
「すいません、あなたは先週校門近くでぶつかってしまって手帳を拾って届けてくれた方ですよね?
先週はありがとうございました。」
「あ~、あの時の方ですか…こちらこそ
ぶつかってしまって。まだ、ちゃんと謝って いなくて...すいませんでした。」
「いえいえ、私も急いで居たので。でも授業が一緒だったのは驚きでした。これから宜しくお願いします。」
「キーンコーンカーンコーン」
「じゃあ、授業始めます~。このクラスは50人規模の少人数の授業なので、1人ずつ自己紹介してほしい所ですが、時間がないので隣の人と自己紹介しあいましょう。名前言った後は自由に喋っていいですよ。
3分間行います。はじめ~」
俺は彼女の座る方向に体をを向けて話し
始めた。
「じゃあ、先に自分やるわ。名前は高島俊明。出身は埼玉県で、誕生日は12月10日です。大学4年生で今は、就職活動しています。よろしくお願いします。」
「じゃあ、私の番ですね。名前は新前華南と言います。出身は北海道で、誕生日は3月14日です。今は、大学3年生ですが、首都総合大学には編入生として大学に入りました。こちらこそよろしく
お願いします。」
彼女はけっこうはきはきと話す人だった。
これで互いの自己紹介は終わった…
「だいたい、終わりましたかね?今日やる授業の内容は、告白をする際に直接伝えるべきかメールや電話といったツールを使って伝えるべきかを20分時間を与えるので、さっき自己紹介した人と一緒に考えてください。それでは始めてください。」
おお、いきなりラブな奴からやるんだね。
先生は恋に飢えているのかな...
見た目は30代くらいのおっさんだけど…