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第138項「花火大会編~丈瑠と彩乃編~」

華南がトシに告白をしている際の丈瑠と彩乃の様子の閑話です。

「どうだった? さっき華南さんと話してみて?」


俺と彩乃は出店で買ってきたお好み焼と綿菓子を食べながら打ちあがる花火を待つ。


「いやぁ。あの子は本当に可愛いというか美人という言葉が当てはまっていたかなぁ~。浴衣も紫を主として側面とかに桃色が混ざっていて和装姿がすごく似合っていて女である私でも好きになりそう」


「一応確認だけど百合に目覚めては無いよな?」


「大丈夫よ。でもあんな絵に書いたような和風美人が道に歩いていたら、男性は目を奪われること間違いないと思う」


「その理論に彩乃も含まれているという事は自覚しているか?」


「私は、そんなでもないわよ。別に万人に受けて欲しくないし“たけくん”の心にだけ響けば充分よ?だから例え華南さんの浴衣姿であってもあんまり見ないで欲しいというのは切実なお願いだね」


「それは問題ない。普段大学の時はかなり軽い服装で彩乃の美しさをよく見ないと確認できないけど、デートの時の服装は元々素材が良いから何を着ても美しいんだよな…。それに浴衣も去年着ていた少し赤めで淡みがある黄橙色をベースとして袖や裾の所に白っぽい青の線が入ったデザインとは違って今年の朱鷺色と藤色を基本的な色遣いとした浴衣もすごく良い!!」


「普段の大学がある時から小綺麗な格好をするのは大変なんだからね?でもたけくんが去年着ていた着物のデザインや色遣いまで細かく覚えてくれていたので許す」


「ありがたき」


「そういえば、1ヶ月前にたけくんと二子玉川デートをした時にお昼に喫茶店で見た人は本当に華南さんだったのかな?」


「ああ。トシに聞いたら昼食を食べたのは俺らが入った店で間違いないって証言していたよ」


「そうなんだ。じゃあ、私達があの場に居たことも知っていた訳ね・・・」


「いや、たぶんトシは俺らがその場に居たかについては話している感じだとそのことについては触れていなかったから、もしかしたらばれていないかもよ」


「だと良いけど…。それで、今年は花火どこで見る?」


「そうだな…。人気が少ないけど花火は大きく見える場所が良いな?」


「そんな場所が果たしてあるのか疑問だけど、そんな人気が無い場所に私を連れて行ってどうするつもりなの?たけくんは」


「どうもしない。ただ、あんまり人の頭が見えたり歩きながら花火を見るとかになると落ち着きが失われるから出来れば空いている空き地とかが良いなぁ」


「要するに喧騒が少ない場所で花火を見たいということね」


「そうだよ。むしろ彩乃が何を期待していたのか逆に気になるんだけど」


「え、別に・・・。たけくんは人間的に紳士なところはもちろん女性である私としても好きだけど…」


「けど?」


「なんか、意外と慎重な面があるよね?草食系とは違う感じもするけど」


「草食なのはトシだから、俺は違うから…。そう。慎重な部分はあると思う。だって、彩乃に嫌われたくないし、別れて欲しいとか言われたくないから、躊躇しているところはあったかもしれない」


「嫌われたくないという気持ちを持つのは私もそうだから余り人のことは言えないけど、私達もう少しお互いが積極的に恋人をやっても良いと思うのよ」


「なるほど、彩乃が考えが聞けてまずは良かったよ。分かった。どう積極的に行けば良いのかは彩乃との恋人をこれからも円満に続けていく為に模索するよ。でもその行動によって何か嫌だと思ったら遠慮なく言ってね」


「ええ。私の言動や行動がたけくんにとって違ったり不快感を与えていたらすぐ言って」


「ああ。ありがと。じゃあ、花火の打ち上げまであと5分くらいだからどこか人が少なくて静かな空地でも探すか?」


「そうね。華南さん達は今頃どうなっているんだろうね?」


「どうだろうな。俺も彩乃と華南さんと話している時にトシに花火を見るのにおすすめな場所を教えたからあの見晴台公園に行ったんじゃね?教えたからには絶対行ってそこからの打ち上げ花火を一度味わってほしいまである」


「去年私達もその場所に行った際に聞こうと思っていたんだけど、高校生の時に幼馴染同士で花火を見に行った時はあの場所に行かなかったの?いつあの場所から綺麗に花火を見れる事を知ったの?」


「俺らが高校生の時にここを訪ねた際には確か開放されていなかったんだよな。俺が大学1年生でこのイベントが開催された時は、まだ彩乃と付き合う前でその年は確か1人でぶらぶら足を運んだんだよ。その時にたまたま風車の上が開放されている事を知って、そこで見た花火が地上で見ていた時よりあまりにも美しかったから恋人ができて花火デートする事になったらここに来ようと思ったんだよな?」


「そんな話があったとは知らなかった。決心した翌年に恋人ができるなんて運が良いね!」


「ああ。正直言って()()かと思ったよ」


「そんな大げさな。中学・高校時代は凄いモテていたんでしょ?」


「え?モテていたという言葉が当てはまるかはさておきその秘話をなんで知っているの?」


「たけくんと付き合って少し経ったくらいに喧嘩したことがあったじゃない?」


「あったな」


「その際に私達の仲裁役としてたけくんの幼馴染である高島がその役に入ってくれたというか、たけくんが頼んだんだろうけど、私の意見や考えをたけくんに伝えるように高島に頼んだ際に少し話をして中学・高校時代のたけくんのことと高島がたけくんに仲裁役を拒否しなかった理由を聞いたのよ」


「ほぉ」


「その時に彼は話してくれたわ。“丈瑠は中学・高校時代と学校中の女子生徒に告白されモテまくっていて俺自身若干嫉妬を味わう事もあったが、受験勉強での借りがあるのと普段から世話になっている事、丈瑠の事を詳細に知っているのは幼馴染である俺だけだろうから協力している”と」


「そして、“彼は告白はされ続けたけどすべて断っている。要は誰とも付き合ったことは無い。その理由は告白する人は丈瑠の顔でしか判断しなくて中身を評価してくれる人がいなくてそんな人と付き合って長続きする訳が無い。だから、本人の口からも言っていたけど、告白される側では無くて本当に心の底から好きだと想える人を見つけたいって。たぶん彼が考えるその初めての想い人が宮山なんじゃね”って言われて告白される側も大変であることを知ったのと同時にたけくんの事を私は全然知らなかったんだなと思って彼の教えてくれたことでもう一度歩み寄ろうと思ったのよ」


「まじか・・・。その話一度も聞いたこと無かったな。なんか涙こぼれそう。トシが仲裁役に入ってからすぐに彩乃との関係修復が出来たことは嬉しかったけど、その背後に彼の力が大きく影響していたとは想像もつかなかったな」


「たけくんは素晴らしい幼馴染を持ったと思うよ。いくら幼馴染とはいえ他人の恋人喧嘩による関係修復のために全力で立ち向かうなんてそう簡単にできることでは無いし、むしろ感謝している部分はある。彼の前だとどうしても当たりがきつくなるのは否めないけど」


「俺もあいつには本当に感謝だな。トシには一生頭が上がらない気がするな。今度は俺があいつの恋愛面をサポートできるようにして恩を返さないとな…」


「俺じゃなくて()()でしょ?華南さんと高島の恋愛面を応援し続けることが私達の使命よ」


「俺らが積極的に恋人をやらないとあいつらの恋が進展できなかなったら意味無いからな。俺らも恋人であることを忘れずにとりあえず残りの大学生活楽しもうぜ!」


「うん。そうだね…。花火打ちあがるね」

「ああ。今年も彩乃と花火が見れて嬉しいよ」


「ド~~~ン!!」


大きな音を空に連れて数秒後に花々が空という土の上に咲き誇るのを感じながら俺は彩乃の頬に映る花火も見る。


「あいつらちゃんと恋人へのステップに上がれたかな」

「華南さんが告白すればあとは高島次第じゃない?」


「あいつは俺より慎重だからなぁ。その場で返事をする事は恐らくないだろうな。また相談を持ちかけてきたらそれに答えてあげるしかないな」


「私もそう言ってみるわ」


改めて彩乃の彼氏であることに感謝し次に幼馴染に会ったら恋の祝福をしてやりたいなと心に決めたのであった。

2022年8月7日加筆修正済み

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