第125項「期末考査勉強会②」
次の項では試験明けます。
試験勉強を9:00頃から開始して、時刻は11:30を針は指していた。
俺は来週から始める双子姉妹の試験勉強に付きっきりで質問をされては解決の手口を見つけアドバイスをし、また質問が出たら同じように一緒に考えていく作業を繰り返した。
ただ、2人とも要領が良いのか時間が過ぎていくと質問回数も減り黙々と試験勉強や課題に取り組んでいるようだった。
俺も水曜日1限の「発表実践応用Ⅱ」で出されているレポートが唯一課題があるのでそれを片付ける為に持参したパソコンを開く。
この授業は基本的にプレゼンテーションを上手になることを目標としている授業なのだが、毎回扱うテーマが先生が好きなのかとにかく恋愛ネタを扱う事が多いので今回のレポート課題もそれに沿った内容が出題されていた。
「そういえば、先輩は今期試験とかそういうものは無いんですか?」
華南さんが口を開いた。
「あ、俺?う~ん、筆記試験は無いけどレポートがある。」
「え、それだけですか?良いなぁ~~!と言うことは卒業に必要な単位は全て取得済みっていう事ですか?」
「そうだね。3年生の後期で既定の128単位取得し終わったよ~~。」
「すごいですね?因みに今書いているレポートは何の科目ですか?」
「華南さんも履修している”発表実践応用Ⅱ”だよ~~。華南さんはもうやった?」
「はい。レポート関係は全て終わっていますしもう提出しましたよ~~。」
早いなぁ。
原作を執筆しながらレポートの方も終わっているなんてしっかりしている。
「え、先輩は華南と同じ授業を履修していたんですか?」
「うん、たまたまだけどね。それよりも舞美さんは試験はいつまでなの?」
「私は今週の金曜日の科目で終わりですね~。」
「なるほど、今週の土曜日からみんな夏休みと言う感じかぁ…。」
「せ、先輩は夏休みどうなさるんですか?」
華南さんが聞いてきた。
「去年と同じで仕事でいつの間にか夏休み終わるだろうな~~。」
去年の夏休みは一日も夏休みというのを謳歌した記憶が無くとにか仕事漬けの毎日だった。
その分稼いだ額は銀行で確認したら想像をはるかに超えた額になったが、それを使う間も無く後期の授業が開始した記憶がある。
「先輩、それって大学生の正しい夏休みの過ごし方ではないですよ?」
さすがに俺でも大学生の典型的な夏休みでないくらいわかる。
「そうだろうね?さすがに普通の大学生があんなしんどいことをしている人はこの大学の中でも居ないと思うくらい連日出勤だったな…。」
今考えると連日の猛暑の中良く体力を維持してあの夏を飛び越えられたなと思う。
「先輩が自分が周囲の典型的な大学生とは違う事に気づいているのがちょっと意外な展開でしたけど…。」
舞美さんと華南さんは揃って言う。
「失礼な言い方だな~~!俺だってせっかくの夏休みなんだから一日くらい休暇を取って海とか見に行ったりしたかったけどそんな時間は微塵もなかったよなぁ~~。」
昨年も海や花火を見る事もなくスイカやそうめんを食べることなく2カ月以上の長期休みを夏と言う季語に当てはまる事は何も感じないで秋を迎えたのだ。
「先輩が海に行きたいと思うことがあるんですね?泳ぎに行くんですか?それともナンパですか?いや、先輩がナンパできるようなタイプではないか…。」
舞美さんだけがからかい口調で追撃をし勝手に納得しているのが少し腹立つ。
「今海を見に行くと言ったよな?ナンパなんて興味ないし~。そもそも海の中に入っても泳げないし~。」
「え、運動神経が良いて聞いていたのに~~。泳げないなんて意外ですね~。じゃあ先輩もし恋人が海に限らずプールとか行きたいと言われたらどうするんですか?」
舞美さんが聞いてくる。
「確かに…。どうするんだろ…。そもそも論だけど俺に恋人を持てるという仮定をしている事自体が間違ってるけどな…。」
「先輩ってめんどくさい性格ですよね?そういうところ…。まぁそれが逆手に取れば良いんですけど。」
「舞美さんの仮設定で考えるとしても長期休暇中にそもそも俺の休みが1日も無くて付き合ったは良いけどデートとかに全く連れて行かなくてすぐに破局しそうな世界が見えてくるな…。そう考えると俺やべー奴じゃん…。」
付き合うことになったは良いけどどこにも連れて行かずデートに行かないって相手にも失礼すぎだな…。
「その話を持ち出した時点で付き合っている女性に嫌われそうな予感しかしないですね?先輩は恋人とか持たない方が良いかもしれませんね?そんな大学生離れした仕事マンの感じだと…。」
「そうかもな。まぁ、俺は老後が充実して過ごせるようにする為と年金を払う為に必死に働いて居るだけだからなぁ~。」
「先輩は、仕事や勉強に関しては私から言う事は無いですけど、それは別に社会人になってからでもできるじゃないですか?むしろ働きすぎというか…。大学生はたまには遊ぶものですよ?」
「まぁ。そうかもな…。って、思わず答えたけど、今はそんなことどっちでも良いから早く手を動かして試験勉強やれよ~~。」
「あ、すいません。すぐに再び取り組みま~す~。」
2人はそう言って机に向かい始めた。
「でも2人が言っていることは間違いでは無いし俺がかなり変であることに気づけたからそれについてはありがとう…。」
「すごい。先輩が感謝しているなんて珍しいですね?気づけたなら私の仕事が休みの無い日は遊んでくださいよ?」
「あ、私もですからね?忘れないでくださいよ?」
「ああ、分かった。分かった。昼食の準備するから台所借りるぞ~。2人は出来上がるまで勉強していて良いから?」
「あ、すいません。ありがとうございま~す。」
2人の姉妹の御礼を聞きながら俺は昼食の準備をする為に椅子から立ち上がり、昼食の準備のために台所に入る。
台所に立ちながらこの夏休みは仕事以外の場面でどこかに出掛けられると良いなと思った…。
「先輩~。昼ごはん、そうめんが良いです~~!」
「へいへい。分かった。華南さんもそれでよいか?」
「はい!私もそうめん好きなので大丈夫です。」
顔は机上の問題を見ているが声だけは返ってきたので双子姉妹の注文を受け付けて料理を開始する。
「そう言えば、舞美さんは基礎経営論のレポート課題は分かったの~?」
「はい。先輩が話している時に友人に聞いたので解決済みです~~。」
俺らは試験勉強の合間にとりあえず夏を感じるために水と氷で冷やしたそうめんをすすったのだった。




