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第121項「女性3人と男1人が座る居間の図」

「ただいま~~。おかあさ~ん~。今家の近くでおにいと会ったんだけどさ、夕食の時間まで近いから一緒にご飯食べても良いよね?それに今日私がご飯作る当番だし?」


突然実家に帰って問題ないかとても心配であるが、それを考えている間に聖奈は玄関の扉を開けて家の中に居るであろう母親に何かを話しているのが聞こえる。


俺の後ろには華南さんが少し恥ずかしいような初めて会う人に緊張しているような顔をしている。


俺は恐る恐る玄関の中に入って様子を見る。


「あら、おかえり。聖奈。え?トシが来ているの?」


仕事服の状態で事務所の方からこれでもかと若く見える女性が降臨する。


「なんか、おにい、仕事関係で健さんが建てた隣の仕事場まで来る用事があったみたいでこれから基本的に毎週金曜日にこっちに来るらしいよ~~?」


聖奈がここまで俺らと話した事柄について簡潔に説明してくれる。


「あら、そうなの?ここ最近息子に会っていなかったし、トシ、私が送信したメールとか全然返信してくれていなくて凄い寂しかったのよね~~。あら、おかえり?トシ…と、その隣の人はま、まさか恋人(かのじょ)?」


メールなんか来ていたかな。


俺は急いで確認してみたら大量にFrom:Yuriと書かれたメールが着信ボックスに並んでいることが外が暗くて画面に見づらさを感じても良く分かる。


「か、母さん、この人は恋人では無くて仕事の人だよ?それに俺みたいなタイプがこんな美人さんと恋人になれる訳ないだろ?母さんよ~?」


いつかは華南さんの美しさに負けないような人になりたいとは思っている物のここは自分を卑下して切り抜けるしかない。


「あら?そうかしら?GWに会った時よりも全体的に髪とか服装とかに清潔感があって私的には恋人だと通しても全然違和感ないように感じたけど~?でも仕事関係の人でも凄い美人な女性じゃないの~~。」


この中だと聖奈と華南さんには言いづらいがたぶん母さんが一番の美貌の持ち主だと思う。

総合的に言うと全体のレベルが高いので美人姉妹3人と言っても伝わりそうな気もしてきた。


「お母さん。それでこの2人が一緒にご飯食べても良いよね?」


「あ、うん。良いよ~?私も作ろうか?」


「いや、大丈夫。それにおにいに手伝ってもらうから~。おにい。仕事してきたばっかりですぐに食事を作らせるのは凄い悪いなとは感じているんだけど前に私がおにいの一人暮らしの家で作ってくれたあれ作ってよ~?」


「あ、あれか。良いけど、材料はありそうかね?」


「いま確認してみるよ~。とりあえず荷物を置いて手洗いうがいをしてきてよ?おにいは華南さんに手洗い場とお手洗い場所を案内しておいて。それで、華南さんは居間のところで料理が完成されるまで待っていてください。」


「え、なんか私だけ座っているのも悪いし手伝うよ?」


「そうしてくれると嬉しいですが、この家の台所あまり広くないので、私達の母親と話してもらっても良いですか?あと、お母さん、お父さんとおじいさんは外出しているの?」


「あの2人は今日から出張らしくて明日には戻るって言っていたわよ~。」


「了解!!」


「華南さん、手洗い場案内するね?」


「あ、はい。ありがとうございます。」


俺たちは敷地の奥の方にあるところまで進み手洗い場にたどり着く。


「ここが手洗い場で隣がお手洗いだから自由に使ってよいから?」


「はい。了解です。せんぱいの家って大きいですね?」


「そうだね。前に華南さんも来たことあると思うけど隣に父親が経営している株式会社ストロングガードがあるからね、全体的に広く作られているんだよな~?俺も実家で暮らしていた時は感じなかったけど一人暮らしをするようになって久しぶりに実家に帰ると自分が毎日住んでいた家のはずなのに迷う事がたまにあるんだよな?」


「迷うくらい家が広いというものすごいですよね?」


「そうかもな。俺は聖奈に呼ばれて夕飯作るから先に行くな?居間はこの出口を出てずっとまっすぐ行ったところを右に入ればさっき居た場所だから。」


「わかりました。ありがとうございます。」


俺は聖奈が居る台所に入る。


「それで、材料はありそうか?まぁ、カレー粉が最悪あれば大体何とかなるんだけどな?」


「冷蔵庫確認したら豚ひき肉とピーマン、人参があって下に玉葱があるからそれで作れるんじゃないの?おにい。」


「おっけ~~、確認ありがとう。」


~~~20分後~~~


けっこう手早く調理をしたので早めに料理がテーブルに並んだ。


カレーピラフを俺が作っていた横で聖奈は簡単なしらす干しときゅうりのサラダとスープを同時進行で作ってくれたので食事が楽しみである。


「じゃあ、いただきます。」

母さんが号令をかけて俺らもそれに続いて挨拶をする。


「うん。おいしいですね~。せんぱいが作ったピラフ。」


「そっか。口に合ったんだったら良かったわ。サラダやスープの方も俺よりも料理上手な妹が作った奴だからそれも食べてみろよ?」


「うん。こっちもおいしい。いつもせんぱいの美味しい料理を食べさせてもらっているけど聖奈ちゃんの料理もまた違った美味しさを感じます。」


「おにいだって毎日華南さんとかに料理作っていているんだから上達はしているんじゃないの?隣でさっき見ていて全体的に調理のスピードが上がった感じがしたもん。」


「でも、この人には絶対に負けるよな?スピードにおいても質においてもな?」


「そうね、お母さんには料理も含めてあらゆる分野勝利することは難しいよね?」


「あら、それは買い被り過ぎよ?あなたたち兄妹だって料理の腕さっき後ろから見ていたけど2人とも更に成長していたと思うわよ?特にトシなんて。余りにも正確でかつスピーディーでびっくりしちゃったもん。それに料理自体もGWの時に食べた時より一段と美味くなった気がするわ。さすが、私の息子、娘だわ。」


「母さんがこんなに褒めてくれるなんて今まであったか?聖奈?」


「無いわね。怒られることも無いけど褒められる事も無かったわね。」


「いや、お前は勉強面とかコミュ力とか色々褒められていただろ?」


「それはおにいは勉強面はこの家庭だけで判断すると微妙な出来だけど、外を出たら普通に成績とか良かったんでしょ?」


「まぁ、そうだったけどさ。」


「せんぱいも聖奈ちゃんもハイスペック兄妹なんですね。私には何があるんだろ…。」


「安心しろ?華南さんにも良いところあるだろ?」


「そうですよ?美人さんで大人っぽくて立ち姿とかメガネ姿も良いですけど裸眼の時も可愛いところとかあるじゃないですか?」


「更に俺ら兄妹が推すラノベ作家だし?この人の作品いつまでも読んでいたいと思っているし?」


「おにいの言う通り私もそうだから?」


「そう言ってもらえてまた、明日からの仕事の方も頑張って行けそうだよ?」


久しぶりに母親と兄妹と若手ライトノベル作家という奇妙な夕食に花を咲かせることができて楽しかった金曜日の夜だった。





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