出会い
丸々書き直しましたー
次の話も書き直す予定です
眠気を誘う木々が生い茂る森
深くなるにつれて強い効果を持つ植物が増えていく
それによりときどき森の奥深くへと迷い込んだ生物が森の中で永遠の眠りにつくこともある
そして眠りに誘う植物しか生えないことから付いた名称″眠りの森″
その森のおおよそ中心にある洞穴、その地下深く
そこに置かれている大きめの玉座の様な椅子に私は座っている、いや縛られているの方があってるかもしれない
肌触りの良い生地に押し付けるように身体を、縁に装飾が施された肘掛に上がらないように腕を、それらを支える椅子の足には動かせないようにそれぞれの足を鎖によって縛られている
ご覧の通りガチガチに縛られている、もう縛るより拘束の方が腑に落ちるほどにガチガチ
こんな拘束されて辛くないのかと聞かれたら、
辛くはない元々拘束される前からほとんど動かなかったから違いは身体を動かせないくらいだ
だからいつも寝ている
私は寝ることが好きだ、意識がゆっくり沈んでいったり浮き上がってくる感覚や微睡んでいる時の感覚などが心地よくて好きだ、私には食事も睡眠も必要では無いけど睡眠は毎日欠かさずにやっている
この洞窟に来てからも毎日やろうと思い1日目にしてどれだけ寝たのかわからず数えるのをやめた
そんな寝て起きるだけの変わらない日々を過ごしていたある日変化が訪れた
「ここが最下層?」
自分が動かなければ音がしない空間にギギギと扉が開き少女が顔を出して声を発した
入ってきた少女は十四、五歳くらいだろうか
顔立ちは整いつつも幼さを残し美人よりかは可愛らしいといった印象を受ける
しかし肩口程の髪はボサボサでその可愛らしい顔には煤のような黒い汚れが付いており、
身に付けている衣類は至るところに焦げや赤いシミが拡がってボロ布のようになっていた
そんな少女をじぃっと見ていると少女はこちらに気付く
「君は?ここで何してるの?」
「私は、マツハ、あなたは?」
「ボクかい?ぼくはエイスだよ。それでだマツハ、君はどうしてこんな所にいるの?」
「見たらわかる、私、ここで、封印されてる」
エイスという少女に私の状態を教えてあげた
「封印?ねぇマツハ、君は何者なんだ」
そう尋ねるエイスの右手には少女には大きいであろう無骨な直剣が握られていた
それを確認しながら私は答える
「私は、怠惰、七つある、原罪の一つ、怠惰の罪人」
七つある原罪その一柱、怠惰の罪を背負っているのが私だ
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