女医のルイスお姉さま
診察室とやらに連れてこられた。
そこにはでかいベッドや医療器具?が沢山あった。
注射とかされないよね!?無理なんだけど!!
「うふふ、そんなに畏まらなくていいわよ」
どうやら私のことを調べるのはこの女の亜竜らしい。
「私はルイス。よろしくね。」
随分とお姉さま系な人だ。グイグイ来られるとコミュ障の私も困ってしまう。
「ぁ、あ、あ...」
だめだ、一度仲良くなったら話せるが、初対面では無理だ!!
「あらあら、怖くなっちゃった?でも安心して、優しく調べてあげるわ♡」
おっと、なんだか嫌な予感と寒気がするぞ。
「手短にオナシャス...」
「じゃあ、まずはこれからね」
ルイスが棚から取り出したのは...
馬鹿でかい注射器だった。
「え、ちょ、なにそれ!?」
「何って血液を少し調べるから採血するわね。」
いやいやいや、嘘だろ!?
あんな太い注射無理だって!!
血管より太いよね!?
「む、無理です...刺さんないですよ...!!」
「だぁいじょうぶ♡私慣れてるから」
「ぁ...ぁ...あぁぁぁぁ!!!」
その後も色々と調べられたが、あまり覚えていない。思い出したくもない。パンドラの箱としておこう。そうしよう。
「うふふっ、久々に楽しかったわ♡結果が出たら伝えに行くわね!」
「うぃっす...」
そしてまた、王の部屋へと向かい、ルギーと合流した。
「診察がルイスだと聞いたが...何もされなかったか?」
「...。」
「されたんだな...。あいつは好奇心というか探究心が強くて、未知のもので興奮する変態だからな。」
「なにそれこわい」
やはりあのルイスとかいう女医は変わり者らしい。
そんな私達のやり取りを見た王がいきなり笑い出した。
「カッカッカッ!なかなかお前面白いじゃないか。そうだ...異世界とやらの話をしてはくれないか?」
私は王に私がいた世界の話をした。
そしてまた分かったことがある。
・この世界にも春夏秋冬がある。
・それぞれの種族が信仰する神がいる
・この世界では18歳から大人と見なされる
・黒髪は悪魔の使いともとれるし、神の使いともとれる(その国の宗教によって違うらしい)
そして一番驚いたことは
ルギーと王ベルドバドルは幼馴染みだそうだ。
だから話し方も砕けてたのか。
あれ、もしかしなくても私すごい人に助けてもらったんじゃ...?
ふとルギーの方を見ると
「ん?」
と言って首をかしげていた。
「い、いやなんでもないっす。ルギーさん...。」
「なんだ気持ちわりぃな」
また失礼なことを言われた。